懐の深い足まわり。
搭載エンジンは1.3Lと1.5Lの2機種。これに無段変速のスーパーCVTが組み合わされている。全高の高いボディのため車両重量はやや重いのだが、1.3Lエンジンでも動力性能的には不満を感じない。タウンユースにはこれで十分という印象である。CVTによる滑らかで切れ目のない加速フィールが、走りの印象をより好ましいものにしている。
81kWを発生する1.5Lエンジンの搭載車なら走りには余裕が生まれてスポーティなものになる。CVTもステアリングの裏側に設けられたパドルの操作によって7速のマニュアル車感覚の走りが可能なアクティブCVTが採用されている。高速では時速100kmでの回転数が2000回転ほどに抑えられており、静かなクルージングが可能だ。
やや気になったのは7速のマニュアルモードを選ぶとCVTがキックダウンしないこと。マニュアルモードのときは自分の責任で変速しろという考えに基づくものだが、マニュアルモードにしたままで忘れたときなど、加速が欲しいときに加速しないことになるので通常のATなどに比べて違和感がある。
足回りはやや柔らかめの乗り心地で、シート高が高い分だけアイポイントが高いためにロール感もそれなりに出るが、ロールの速度がそれほど速くないので安心感がある。ゆっりくロールした後で受け止めてくれるような懐の深さを感じさせる足回りだ。