新しいプラットフォームを採用し、V8エンジンのスムーズで豪快な走りが味わえる。

搭載エンジンは4600ccV8と3600ccV6が用意されている。

前輪駆動から後輪駆動になって、しっかりしたハンドリングが魅力。

スタイル インテリア 走り&メカニズム

3600ccV6モデルは消費税込み695万円

 キャデラックSTSに搭載されるエンジンはV型8気筒の4.6LとV型6気筒の3.6Lの2機種。V8エンジンは従来のモデルに搭載されていたのと基本的に同じノーススターエンジンだが、SRXやXLRなどの新世代キャデラック用に改良が加えられ、パワー&トルクの数値も238kw/420N・mにまで向上している。

 当然ながら動力性能の余裕は十分で、重量級のボディを苦にすることなく、ぐいぐい加速する豪快な走りを示してくれる。クルージングに入れば、排気量の余裕から回転数は低く抑えられ、静かで滑らかな走りが可能。足回りはパーソナル設定によって切り替えが可能な電子制御式で、硬めの設定を選ぶとけっこうしっかりした感じの乗り味になる。高架道路の継ぎ目部分ではゴツゴツ感を感じるほどで、従来のキャデラックのイメージとは異なるスポーティな印象の足回りである。

 新開発のV型6気筒エンジンは、吹き上がりのフィールが軽快で、とても好感の持てるもの。189kw/342N・mのパワー&トルクは、V8ほどの余裕はないものの、実力的には十分にボディに見合っている。軽快さや価格の安さなどを考えると、トータルでお勧めできるモデルになりそうだ。

 キャデラックといえば、豪華な最上級グレードでないと意味がないという考え方があるのは当然のこと。そうした選び方をするユーザーに支えられてきたクルマである。ただ、今回のモデルではV型6気筒の3.6Lエンジンのデキが良い。これをチョイスするのがリーズナブルな選択になる。

代表グレード
4.6
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4,995×1,845×1,455
車両重量[kg]
1,840
総排気量[cc]
4,564
最高出力[ps(kw)/rpm]
324(238)/6,400
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
42.8(420)/4,400
ミッション
5AT
定員[人]
5
税込価格[万円]
825.0
発売日
2004年11月13日
レポート
松下宏/オートアクセル
写真
オートアクセル
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