ユーザー車検とは?やり方と費用

ユーザー車検の基本について分かりやすく解説
初めてでもできる?

ユーザー車検の必要書類、費用、当日の流れについて

更新日:2022/09/16

ディーラーなどに委託せず、自分で車の点検・整備と手続きを行うユーザー車検。委託よりも費用を抑えられることから最近は挑戦する人も増えています。ここでは必要書類や費用、検査の流れについて解説します。

ユーザー車検とは

ユーザー車検とは、自分で車を車検場に持ち込んで実施する車検のことを指します。ディーラーや専門業者に委託するのではなく、車の点検・整備、車検に必要な手続きなどを自分で行います。自分で様々な作業を行う代わりに、一般に数万円以上かかる委託料を抑えられるのがユーザー車検の特徴です。

ユーザー車検の費用と必要書類

ここからはユーザー車検の費用と必要書類について具体的にご紹介します。

ユーザー車検は点検・整備費用が実費のみ

車検費用

車検の費用は、大きく「法定費用」と「点検・整備費用」に分かれます。
法定費用とは、税金や印紙代など金額が定められた費用であり、ユーザー車検を含めてどこで車検を受けても支払う必要があります。
一方、点検・整備費用は点検や整備の代金としてディーラーや専門業者に対して支払うもの。車検を受ける場所や車種によっても異なりますが、数万円以上かかるのが一般的です。ユーザー車検はこの点検と整備を自分で行うため、点検整備費用の負担は「消耗品を補充する」「タイヤを交換する」など整備に必要な実費のみです。

ユーザー車検を受ける場所や予約先、金額の目安は以下の通りです。

自動車の種類 受ける場所 予約 金額目安
普通車 運輸支局 独立行政法人自動車技術総合機構 4~6万円
軽自動車 軽自動車検査協会 軽自動車検査協会 3~4万円

ユーザー車検に必要な書類

ユーザー車検に必要な書類

ユーザー車検に必要な書類は、ディーラーなどに依頼する場合とは異なります。詳しくは以下の通りです。

必要な書類 備考
事前に用意 自動車検査証(車検証)  
自動車税納税証明書  
点検整備記録簿 24か月点検のもの
自賠責保険(共済)証明書 新旧2枚
当日検査場で受け取り記入 自動車重量税納付書・印紙  
継続検査申請書 普通車:3号様式、軽:2号様式
自動車検査票  
その他 申請依頼書 代理者が手続きをする場合のみ必要
  • 参照:国土交通省、軽自動車車検協会

この他に、当日は車の使用者の認印も必要となります。

初めてでもできる?ユーザー車検のやり方と流れ

車検費用

ユーザー車検は予約から書類の準備、愛車の点検・整備まで、全て自分で行う必要があります。当日の検査はスムーズに進めば30分程度で完了しますが、不備があると数時間かかることも。ここでは予約から検査までの流れを解説します。

事前準備

  • 車の点検・整備
  • 車検の予約

ユーザー車検は自分自身で車を点検し、必要に応じて整備しなければいけません。自動車点検基準を満たしていないと、本番の車検で通過できなくなります。
チェック項目は「点検整備記録簿」に載っており、この記録簿に従って点検・整備内容を記録します。自分でできない項目がある場合は整備工場に依頼しましょう。点検整備記録簿はネット上でダウンロードすることができます。

次に、車検の予約を行います。車検場は普通車と軽自動車で異なります。

普通車の場合:「自動車検査インターネット予約システム」

軽自動車の場合:「軽自動車検査予約システム」

以下は陸運支局と軽自動車検査協会の業務受付時間の一例です。ディーラーや業者での車検と違い、平日の日中しか受け付けていないことから注意が必要です。基本的には以下の通りですが、事前に公式Webサイトなどで確認しておきましょう。

  陸運支局 軽自動車検査協会
業務受付時間

8:45~11:45
13:00~15:45

8:45~11:45
13:00~16:00

休日

土・日・祝
12/29~1/3

  • 2022年2月現在の情報

当日の流れ

  • 陸運支局・軽自動車検査協会に車を持って行く
  • 自動車重量税納付書、継続審査申請書、自動車検査票に必要事項を記入
  • 必要書類を窓口に提出し、法定費用と検査手数料を支払う
  • 車検の受付をする
  • 指示された検査コースで案内表示に従って受検
  • 合格したら新しい自動車検査証と検査標章を受け取る

車検場では書類に必要事項を記載し、指示された検査コースで車検を受けます。不合格の場合は、再度点検・整備を実施してから検査コースに戻り、検査を受けます。ただし当日の審査時間内に再検査を受けられず翌日以降に再申請する場合は、新たに検査手数料が必要となります。

「検査に自信がない」「ユーザー車検を初めて受ける」という場合には、「予備検査場」を利用するのも良いでしょう。
予備検査場とは、車検前に不具合の有無をチェックしたり、車検に通らなかった部分を調整したりできる場所です。基本的に車検場の近くに設置されており、「テスター屋」とも呼ばれます。利用には最大数千円かかりますが、ディーラーや業者に車検を委託するのに比べると安く済ませることができます。

ユーザー車検のメリット・デメリット

ユーザー車検のメリット・デメリット

既にご紹介したように、ユーザー車検には「費用が抑えられる」などのメリットがあります。他方で時間や手間などのデメリットもあるので、細かく内容を確認しておきましょう。

メリット

  • 費用が安い
  • 車の整備に関する知識がつく

何といっても最大のメリットは安さです。ユーザー車検は他の車検に比べて費用を数万円抑えることができます。また毎日使う愛車について知識がつくので、急なトラブルにも対応しやすくなります。

デメリット

  • 時間と手間がかかる
  • 安全面に不安が残る
  • 車検場の受付時間が短く、平日に限られている

スムーズに進めば30分ほどで済むユーザー車検ですが、車検場の受付日時が限られているため、「平日は仕事」という人は利用しにくいでしょう。また点検や整備に不備があれば車検を通すまでに数時間以上かかることもある他、「車検には通ったけれども故障を見落としてしまった」など事故のリスクも高くなります。

費用の安さだけをみてユーザー車検をするのは危険!

費用だけで考えればユーザー車検は「お得」に見えます。しかし手間や時間がかかり、整備不足などのリスクもあるので、そうしたデメリットも踏まえた上で自分に合った車検方法を選ぶことをオススメします。

ガリバーは中古車の売買だけでなく、車検も承っています。「必要最低限の整備だけで良い」「車検のタイミングで消耗品なども変えておきたい」などの要望を伺いながらお見積りしますので、まずは気軽にご相談ください。