運転が楽しいオープンカー | LIBERALA

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運転が楽しいオープンカー

運転が楽しいオープンカー 日本でオープンカーを所有するのは、決して利便性や実用性が高いとはいえない。
雨が多く、夏も暑い。車内もそれほど広くはない。しかし気候が良い日にオープンにして走る気持ち良さは、それを補って余りあるものがある。
乗った人だけが味わえる開放感と爽快感。視野が広がることで、目に映る景色までも変わってくる。

BMW Z4

いかにもオープンカーというルックスをしているのはBMWのZ4だろうか。ロングノーズ、ショートデッキというスポーツカーの王道スタイルをきっちり押さえながらも、リアのスタイルはどこか官能的なラインを備えている。そのエクステリアだけで、スポーティーな走りと力強いパワーを予感させる。

アクセルを軽く踏むと、軽やかな加速。オープンカーにありがちな風の巻き込みも、街中を走る程度の速度ではほとんど気にならず、気持ちの良い気流が流れていく感覚がする。更にアクセルを踏み込むと、BMWらしいスポーツ性能が顔を見せる。ハンドリングは正確、ステアリングへのレスポンスも速くて、ダイレクトな操作感を味わえる。

2003年から2009年まで販売されていた初代は、クーペとロードスターという2モデルが用意されていたが、2009年以降展開されている2代目では、格納式ハードトップを備えたクーペカブリオレに統一された。クーペカブリオレになったことで、天候に左右されやすいというカブリオレの弱点を克服。またハードトップを閉じることで、静粛性も大きく向上している。

Audi TT Roadster

その点、アウディのTTは現行の3代目でもクーペとロードスターという2モデルを展開している。ロードスターは格納式ソフトトップ搭載であるため、クーペカブリオレ形式と比べると実用性では見劣りする。しかしソフトトップの方が軽量であるため、スポーツ走行に向いている。

何よりソフトトップであれば、クローズの状態でもオープンカーらしい佇まいが楽しめる。オープンカーの魅力の一つにその際立ったスタイルがあることを考えると、このポイントは大きいだろう。それをアウディが手がけているのであるから、当然のように高いデザイン性を誇る。優雅な上品さを備えた機能美という言葉がぴったりだろう。

スピードを出しても風の巻き込みが少ないのは、高い技術力を誇るアウディならでは。オープンカーでありながら剛性も高いようで、高速でのコーナリングでも軋みなどは感じられなかった。ボディが軽いのはクーペも同じだが、ウィンドウ越しではない景色が加わって、ひらりひらりと爽快感あふれる走りが楽しめるのはロードスターならでは。しなやかな乗り心地も、開放感を演出してくれる。

Mercedes Benz SLK

乗り心地の良さという点では、メルセデス・ベンツも忘れられない。メルセデス・ベンツのスポーツカーSLKは電動式ハードトップを備えるクーペカブリオレ。静粛性や耐候性の高さに加えて、オープンドライブを更に快適にするための高い技術も看過できないだろう。風の巻き込みを防ぐためのアクリル製ドラフトストップ「エアガイド」や、オープン走行での寒さを軽減するための「エアスカーフ」など、細かな気遣いを技術によって実現している。

伸びるような加速と滑らかな変速は、それだけで気持ち良い。そこにオープンならではの開放感が加わる。正確に曲がるハンドリング、ぴたっと止まるブレーキは、アクセルを踏み込んでハイスピードで走ることもできるが、あえてパワーを余らせて走るのも似合う乗り味だ。また美しいエンジン音が聞こえてくるのも、オープンドライブならではの醍醐味だろう。

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