Mercedes Benz SLのカタログ | LIBERALA

Catalog

Coupé Mercedes Benz SL

Mercedes Benz SL メルセデス・ベンツが販売するクーペ、カブリオレのSLクラス。
メルセデス・ベンツの2シーターオープンカーの最高峰として位置づけられている。

【概要】

そのルーツは1952年にル・マン24時間耐久レースを制覇した「300SL」。SLという名前は、超軽量スポーツカーを意味する「Sport Leicht(Sport Light)」に由来しているという。その後も300SLは数々の世界最高峰レースにおいて圧倒的な強さを見せ、自動車史に名前を残す一台となっている。

その流れを汲んだSLクラスのデビューは1954年。メルセデス・ベンツが現在販売するモデルの中で最も長い歴史を持つ。初代はレーシングカーの色が強かったが、1963年に発売された2代目以降、ラグジュアリー路線に舵を切り、大きな成功を収めた。その後も4回のモデルチェンジを繰り返し、現在は6代目が販売されている。

そのサイズは現行6代目のSL350で全長4615mm×全幅1875mm×全高1305mmと、Cクラスに近い。しかしスポーツカーらしく、Cクラスよりもワイド&ローなシルエットに仕上げられている。

新車価格は1200万円台からで、現在は2グレード設定。通常モデルに加え、走行性能を強化したAMGモデルも展開されている

【試乗フィール】

先代よりもボディサイズが拡大したにも関わらず、ボディ単体で110kgにも及ぶ計量化に成功したという6代目SLクラス。軽いという意味の「Leicht」をその名に持つSLクラスに相応しく、ある意味で原点回帰といっていいだろう。メルセデス・ベンツの量販車としては初めてとなるフルアルミボディを謳っており、実に90%以上にアルミ素材を採用したのが、軽量化成功の最大の理由だ。その他にもマグネシウム製ルーフフレームなど軽量素材を用いている。

この軽量化されたボディに、目覚しい出力を備えたエンジンを搭載しているので、加速性能は抜群。3.5リッターV6エンジン搭載のSL350は時速100kmまで5.9秒で、4.7リッターV8ツインターボ搭載のSL550なら4.6秒で到達できる。パワー感が自慢というよりは、軽快で健やかな乗り味が魅力の一台だ。

そしてSLクラスのアイデンティティともいえるオープンエアが十二分に楽しめるような配慮もなされている。スイッチ一つでルーフの日光透過率が変更できるマジックスカイコントロールパノラミックバリオリーフや、キャビンへの風の巻き込みを低減する電動ドラフトストップを搭載。また首元に温風を送るエアスカーフ機能があるため、少しぐらいの冷えであればオープンエアを満喫できる。

SLクラスのエクステリアは、ロングノーズ・ショートデッキのロードスターらしいデザイン。LEDを使用したヘッドライトでモダンな印象を加えつつも、基本的には伝統的なプロポーションを踏襲している。そのインテリアは、過剰な装飾が少ない、スポーティーな印象。しかし機能性が高いだけの味気ないものではなく、メタルパーツをアクセントにするなど、メルセデス・ベンツらしいトップクオリティの素材を用いて、丹念に作り上げられている。

オープンカーはそのボディ構造上、剛性に課題があるものだが、6代目SLクラスはねじれ剛性を20%向上している。またフロントウィンドウのフレームも高張力スチールを用いることで、細さと強度を両立し、前方視認性や安全性も高めている。その他にも、メルセデス・ベンツが誇る以下のような安全装備を搭載している。

●レーダーセーフティーパッケージ
●インテリジェントライトシステム
●アテンションアシスト
●オートマティックロールバー
●SRSエアバッグ

Model

6代目(2011年~) 現行モデル

2011年に発表され、翌2012年に日本でも発売された6代目SLクラス。5代目よりもボディサイズが拡大しているが、アルミボディを採用することで大幅な軽量化に成功している。また、安全装備についても大幅に拡充されている。
AMGを除くとSL350とSL550の2グレード設定で、SL350は3.5リッターV6エンジンを、SL550は4.7リッターV8ツインターボを搭載している。

5代目(2001年~2011年)

2001年に発表され、日本でも同年発売された5代目SLクラス。これまでのソフトトップとデタッチャブルハードトップは廃止され、可動式ハードトップが初採用された。2006年と2008年にマイナーチェンジを実施しており、2008年のマイナーチェンジの際にはヘッドライトの大幅なデザイン変更が施された。
3.5リッターから5.5リッターの排気量のエンジンがあり、年式による違いも含めて5種類が使用されている。

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