【概要】
CLSという名前は、メルセデス・ベンツのクーペであるCLクラスと、メルセデス・ベンツのフラッグシップモデルのSクラスを組み合わせて作られており、この車がセダンではなく、クーペであるというメルセデスの強いメッセージが込められている。
かつて日本も含めた世界で流行したことがあったが、長らくそのスタイルは廃れていた4ドアハードトップスタイル。そのニッチカテゴリーを再燃させたのがCLSクラスだった。その登場で、ドイツのプレミアムブランドをはじめとする多くのメーカーが4ドアクーペに注目をするようになり、アウディのA7、BMWの6シリーズやX6、ポルシェのパナメーラ、フォルクスワーゲンのパサートCCなどに大きな影響を与えた一台であった。
2005年に発売された初代はクーペのみの展開だったが、2代目が販売中だった2012年、ステーションワゴンタイプのシューティングブレークを発表。シューティングブレークとは本来、スポーツカーやGTカーをベースに、狩猟(=shooting)用のライフルなどを積むためのカーゴスペースが追加された車を指す言葉である。この辺りにも、CLSをクーペと位置付けるというコンセプトが感じられる。
3代目Eクラスとシャシーを共有するそのボディは、CSLクーペの220dで全長4940mm×全幅1880mm×全高1415mm。クーペを名乗るCSLクラスらしく、より長く、幅広く、車高が低く仕上げられている。
日本では新車価格は約750万円程度からと、Eクラス以上、Sクラス未満の価格設定である。更に走行瀬能を強化したAMGモデルも設定されている。