Mercedes Benz CLのカタログ | LIBERALA

Catalog

Coupé Mercedes Benz CL

Mercedes Benz CL メルセデス・ベンツが1996年から2014年まで販売していた、2ドアメルセデスの最高峰CLクラス。
メルセデス・ベンツはCLクラスを「望みえる最上のラグジュアリー」と謳っていた。

【概要】

その前身はSクラスの1グレードとして存在していたSクラスクーペである。1996年にCLクラスとして独立したが、3度のモデルチェンジの後、2015年に再度SクラスクーペとしてSクラスに再統合された。

Sクラスをベースに開発され、プラットフォームや装備はSクラスと共通のものが多い。そのため、サイズ感も比較的Sクラスに近く、3代目CLクラスのサイズは全長5100mm×全幅1870mm×全高1420mm。長さは優に5メートルを超えるビッククーペである。

他方で、スリーポインテッドスターが大きく描かれたグリルが、Sクラスではないことを強く主張している。このグリルはクーペやスポーティーモデルの特徴として、他のクラスにも展開されている。また、CLAやCLSの頭に付いているCLも、このCLクラスに由来しており、クーペであることを示す象徴的な意味を持つ名前となっているなど、このCLクラスが他のクラスに与えた影響も大きい。

新車価格では約1500万円程度からと、ベースとなるSクラスを大きく上回る価格で販売されていた。この点でも、「望みえる最上のラグジュアリー」を体現している。

【試乗フィール】

優雅さと力強さ、そしてラグジュアリーさを極めた2ドアメルセデス。そんな言葉をCLクラスは十二分に体現している。

限りなくエッジをなくした、ふくよかなボディ。美しい弧を描く、Bピラーレスのサイドウィンドウ。優雅さが漂うエクステリアは、スペース効率を度外視し、デザイン性を優先するという贅沢を味わえる仕上がりになっている。

キャビンも、エクステリアに負けない豪奢な作り。滑らかで肌触りの良いレザーや、ウッドやメタル、クロームパーツなど、上質素材を惜しみなく使用している。しかし贅沢さを感じられるのは、インテリアのデザインだけではない。フロントシートにはヒーターやベンチレーター、コーナリング時のサイドサポート自動調整機構やマッサージ機能など快適さを支える最新装備を搭載しており、運転席に座るだけで贅沢な気持ちにさせてくれる。その他にも、以下のような機能が、車内においてもラグジュアリーな体験を作り出してくれる。

●COMMANDシステム
●最高級オプショナルサウンドシステム「CL Sound Suite」
●キーレスゴー
●自動開閉トランクリッド

この車の心臓ともいえるエンジンは、3代目マイナーチェンジ後の最後のラインナップの場合で4.7リッターV型8気筒ツインターボないしは5.5リッターV型12気筒ツインターボ。どちらのエンジンを選んでも、2トンを超える車重を感じさせないほどの圧倒的なパワー感だった。このパワーに優雅な快適さを添えているのが、メルセデスが世界に誇るアクティブサスペンションのアクティブボディコントロール(ABC)。これがピッチやロールを抑え、快適な乗り心地を実現している。有り余るパワーを見せつけて走ることもできるが、あえて余裕を味わいながら優雅に走るのが似合いの一台だ。

2ドアメルセデスの最高峰であるCLクラスには、メルセデスのお家芸ともいえる安全性能も最高レベルのものが搭載されている。以下のような充実した安全装備が、いざというときの安全性もだが、それを支える快適で疲れにくいドライブまでサポートしてくれる。

●レーダーセーフティーパッケージ
●インテリジェントライトシステム
●ブレーキアシストプラス
●アクティブブラインドスポットアシスト
●アクティブレーンキーピングアシスト

Model

3代目(2006年~2014年) 現行モデル

ベースとなるSクラスのモデルチェンジに伴い、翌2006年にモデルチェンジして誕生した3代目CLクラス。発売当初のエンジンラインナップは、2代目から引き継いだ5.5リッターV12エンジンと、3代目から新たに登場した5.5リッターのV8エンジンの2種類だった。
2010年のマイナーチェンジ以降、それまでのCL550はCL550ブルーエフィシェンシ―と名を改め、新開発の4.7リッターのV8気筒直噴ターボエンジンに変更された。

2代目(1999年~2005年)

1998年にSクラスが4代目にモデルチェンジしたのに伴い、翌1999年のジュネーブモーターショーで発表され、同年日本でも発売された2代目CLクラス。2代目Eクラスを思わせる、独立丸形四灯が特徴。 発売当初のエンジンは5リッターV8と5.8リッターV12という二本立て。2002年のマイナーチェンジの際に、V12エンジンは.5リッターV12ツインターボに変更された。
ドイツ車としては初めてというアクティブサスペンションが採用されたのもこの2代目。

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