コーディネーターの瀬尾です。
今週の試乗ブログは【2009年式 アウディTTSクーペ】をお送りします。
2代目となるアウディTTは、コンパクトでロー&ワイドな美しいスタイリングが目を引きますね。
そしてTTの2000ccターボエンジンの最高出力を272馬力まで高めたスポーティバージョンがTTS。
実はその美しくてモダンなフォルムの中に、アウディの持てる先進テクノロジーが惜しみなく投入されたスペシャリティ・クーペ、それがアウディTTシリーズなのです。
2009 Audi TTS coupe 新車価格687万円
TTとTTSの外見は、エンブレム以外にさほどの差はありませんが、後ろから見ると4本出しマフラーがカッコイイですね。
試乗車は流通数の大変少ない左ハンドルです。
試乗レポートの前に、少しTTとTTSについてのウンチクを書いちゃいますね。
まず、TTの特筆すべき特徴のひとつは、全体の70%にアルミを使用したフレームにより、軽くて強い構造のアウディスペースフレームテクノロジーを取り入れていることです。
鉄フレームに比べて約40%も軽量化され、なおかつコーナーリング特性に影響を与えるねじれ剛性も、大幅にアップしているそうです。
Audi Space-Frame
一般の自動車はコスト面と大量生産に向くように、鉄製のモノコックボディがほとんどなのですが、アウディはスタイルだけではなく、走りに大きく影響する車重とボディ剛性にもこだわっているのですね。
また、TTSクーペには、TTでは約20万円のオプション設定になっているマグネティックライドが標準装備されています。
左端がマグネティックライドのスイッチ
Magnetic-Ride
一般的なサスペンションのダンパーにはオイルが封入されていますが、マグネティックライドにはこのオイルの代わりに磁性体を含んだ液体が入っていて、ここに電流を流して磁性体の性質を制御することで、ダンパーの動きをや硬さをコントロールできるのですね。
そして、アウディといえばクワトロ。
走行条件に応じてトルク配分を自在に変化させる4WDシステムです。TTSの場合は通常はFFよりのトルク配分ですが、路面状況や走行状況に応じてコンピュータが最適な駆動バランスに制御してくれます。
このクレバーなクワトロシステムと、4輪を独立して制御するESP(エレクトリック・スタビリティ・プログラム)のコラボレーションが、定評のあるアウディの4WDの安定した走りを生むのですね。
シルバーのミラーがRSシリーズとSシリーズの証
前置きが長ーくなりましたが、インプレッションです(笑)。
実際に走らせてみると、さすが272馬力、明らかにTTよりも力強い加速感。速いですねー。
3000回転くらいまではそれほどでもありませんが、そこを越えると一気にトルク感が高まり、5000回転からは官能的なサウンドとともにレッドゾーンの7000回転まで一気に気持ち良く吹け上がります。
いやぁこの音、ホントいいですね。ついつい、音が聞きたくてアクセルを踏んじゃいます(笑)
ご試乗なさるときは、是非マニュアルモードで運転してみてくださいね。楽しさが倍増しますよ。
ハンドリングは速度感応式の電動アシストが装備されており、短めのホイールベースとも相まって、どの速度域でも自在に操れる感じです。
試乗した時は路面が濡れていましたが、強目にアクセルを踏んでコーナーを抜ける際も、このハンドリングとクワトロシステム・ESPのおかげで安定して曲がれました。
今回は高速道路も走ってみたのですが、このTTSは速度域が上がれば上がるほど、まさに水を得た魚のように生き生きとしてきます。
ドイツ車はこの高速走行は最も得意とするところですし、120kmからリアウィングが自動で立ち上がるので路面に貼りついたように安定しています。
マグネティックライドもONにするとすぐにダンパー硬くなるのが体感できますから、継ぎ目の多い高速道路の走行ではONにしておくと車の挙動が安定しますのでオススメです。
さて最後に...
これを見て左ハンドルとわかる方はかなりの「通」ですね(笑)。
左足のレッグスペースの広さが全然違うんですよ。
長々とお読みいただきましたが、希少な左ハンドルのTTSクーペ、是非一度試乗にお越しくださいませ。
みなさまのご来店をこころよりお待ち申し上げます。
LIBERALA一宮 瀬尾俊之
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