日に日に肌に感じる空気も秋めいてきまして、ドライブには最適な季節が来ましたね。
今回は2009年式【BMW Z4】の試乗インプレッションをお届けします。
BMW Z4は、E89型の現行モデルが2代目となりますが、BMWのオープン2シーターとしては先代のZ3シリーズの後継となります。
古くはBMW 507 Roadsterという名車のデザインの流れをくむBMW唯一の2座オープンのロードスターモデルです。
1957 BMW 507 Roadster
さて、E89型のZ4といえば、まず特筆すべきはそのデザインですね。
2009 BMW Z4 sDrive23i
うーん、素直にカッコイイですよねぇ...。
ロードスターモデルの基本デザインである、ロングノーズ・ショートデッキをより強調する長いボンネット。
そして現在のBMWデザインに大きく影響を与えた著名カーデザイナー、クリス・バングルがその基本を作ったバングル・バットと呼ばれる盛り上がったテールエンド部へと続く、シャープなエッジを強調したサイドライン。
流麗で、美しい。
今回の試乗車はRAYS19インチアルミホイールを装着
実はこの現行モデルのZ4のデザイナーは、なんと女性だそうです!
そう言われてみれば、スポーティでありながらエレガントさも兼ね備えるこのスタイルは、女性ならではの感性によるものなのかもしれません。
このE89型からルーフが金属製になったにもかかわらず、オープン時/クローズド時のどちらでも、破綻することのない美しいデザインはさすがだと思います。
アルミ合金製の軽量メッタルトップは20秒ほどで開閉するので、信号待ちの間に気軽に操作でき、あっという間にオープンエアを楽しめます。
さて、肝心の走りについて書きますね。
低いポジションにあるシートに身を沈めて走り出すと、まず最初に感じるのは、着座位置がリアタイヤの直前に来ることから、ダイレクトな操舵感覚、とでもいうのでしょうか、車を自由自在に操っている楽しさがあります。ロードスターですから当たり前なのですが、自分の腰下を中心に車が向きを変えていくのがよくわかります。
加えてハンドリングはBMWらしく大変クイックで、ドライバーの意思を忠実かつ即座に車に伝えてくれます。
乗り心地は若干硬めですが嫌な突き上げもなくしなやかで、タイヤが路面にしっかり追従しているのがわかります。
運転するのって、すごく楽しい!
そんな素直な感情が走れば走るほど湧き上がってきます。うぅ、これは中毒になってしまうかも、です(笑)。BMWの駆け抜ける喜びとはまさにこのことを言うんだなぁ、と実感できます。
試乗車は現行モデルの前期型で、直列6気筒2500ccのパワートレインをFRで駆動するsDrive23iなのですが、7000回転まで一気にスムーズに吹け上がる感覚は、まさにBMW珠玉のシルキーシックスです。高回転まで回した時の惚れ惚れするようなサウンドにも、ついついうっとりしてしまいます。
直列6気筒DOHC Max power 204ps / Max torque 250Nm
他のBMW車と同様に、走行モードはノーマル、スポーツ、スポーツ+の3段階から選べるようになっていて、スポーツモードにするとエンジンのレスポンスが鋭くなり、ハンドリングもより即応性が上がり、ダイレクト感が増す設定になります。スポーツ+はより上級者向けセッティングで、スタビリティコントロールも最低限の介入になります。試乗中は主にスポーツ+で走りましたが、無茶な走りをしなければ、このモードが一番楽しいですね。
もっとパワーやストイックな速さを求める方には上位グレードのsDrive35i、そしてトップエンドモデルにあたる35isもありますが、この23iでも十分速いですし、楽しめます。何よりコストパフォーマンスに優れるのがこのモデルだと思います。
BMWではLCIと呼ぶ2011年のマイナーチェンジにより、後期型からはこの6気筒2500ccモデルは廃止になり、変わりに2000ccツインパワーターボエンジン搭載のsDrive20iというモデルになりました。電子制御式8速ATになり、よりスムーズでシームレスななシフトチェンジと、燃費向上化が図られています。
運転することが好きな方、駆け抜ける喜びを体で感じたい方、そして信号待ちの間に電動メタルトップを動かして周囲のドライバーの羨望の眼差しを浴びたい方(笑)、そんな方にはぴったり。コーディネーター瀬尾イチオシの車です。
是非ご来店いただき、ご試乗なさって運転する喜びを体感してください。
ご来店をこころよりお待ち申し上げます。
それではまた。
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