先日、あるお客様とお話ししていた時のこと。
そのお客様いわく、「トヨタのアクアを購入しようと思っていたけど、既に納車されて乗っている人の実際の燃費をネットで調べたら、リッター20くらいしか走れないみたいだから買うのをやめた」。
ちょっと前まで、新車のカタログには”1015モード”でリッター〇〇kmと書かれていましたが、今は”JC08モード”でリッター〇〇と併記されている車がほとんどです。
10・15モードが実際の燃費とあまりにもかけ離れていて購入時の参考にならなかった為に、今はJC08モードという、より実際の燃費に近いデーターが使われる様になっています。
トヨタのアクアは、グレードにもよりますがJC08モードでリッター35kmをうたって昨年末に登場したばかりのハイブリット車で、今年の1月末現在で12万台も売れている、いま最も話題のエコカーです。
前出のお客様は、アクアのテレビCMやチラシなどを見て、「1リッターで35kmも走れるのだから自宅からディズニーランドまで、3リッター弱のガソリンで往復できる!これはすごい!」と購入を考えたらしいのですが、実際にはリッター35kmも走れないと知り、騙された気分になってしまったのでした。
実際に走って1リッターのガソリンで20km以上もの距離を走れる、運転の仕方や乗車人員によっては25kmくらい走れる車というのは、ホントは凄い車なんですが、この様な人は、案外多いのかもしれません。
JC08モードも実際の燃費とは、1割から2割程度かけ離れた値になるので、カタログに書いてある数値は理想値として考えなければいけないのですが、「そんな事は説明するまでもなく当たり前のこと」として、説明されない事が多いのでしょう。
あらためて、消費者の目線で説明する事の大切さを感じたエピソードでした。
ちなみに、訴訟王国のアメリカでこんな事をやったら、あっちもこっちも裁判沙汰でメーカーは莫大なお金を消費者に払うハメになってしまいます。よってアメリカ独自の、より複雑で緻密な計測方法により、カタログに書いてある数値と実際の燃費との開きはほとんどありません。
日本もアメリカにならって、もっと消費者に分かりやすくした方がいいと思うのは私だけでしょうか?
コメント
へー。
勉強になりました。
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