シリコンスプレーを使ってはいけない箇所は?クルマへの使い方と注意点

使ってはいけない箇所は?シリコンスプレーのクルマへの使い方と注意点

クルマにも使えるシリコンスプレー

シリコンスプレーとは「シリコンオイル」から作られたスプレーで、モノの表面にシリコン被膜を作ってくれます。数百円で購入することができ、スプレーするだけで使えるので非常に手軽なのも魅力です。

一部の箇所を除き、クルマにも使うことができます。

ボディに艶が出て撥水効果も

シリコンスプレーを吹き付けると、以下のような効果があります。

  • 艶が出る
  • 防水・撥水するようになる
  • 動きが滑らかになる

クルマのボディに使うと艶が出て見た目が良くなりますし、撥水するので汚れが付きにくくなります。

使うのは「無溶剤」タイプを

シリコンスプレーには「無溶剤」と「石油系溶剤」の2種類がありますが、クルマに使う場合は「無溶剤」のものを選びましょう。そうすることで、塗料、ゴム、プラスチックなどの素材を傷めずに済みます。

クルマへの使い方

シリコンスプレーの使い方は簡単で、以下のようなステップで自分でも行うことができます。

  1. 洗車をする(水は拭き取らなくても大丈夫)
  2. シリコンスプレーを吹き付け、クロスなどで広げていく
  3. ムラがないように全体を磨き上げる

使ってはいけない箇所がある

シリコンスプレーは撥水効果がありクルマに使いたいところですが、

クルマの中でも以下の箇所にはシリコンスプレーを使わない方が良いでしょう。

  • 電装品
  • ペダル類
  • ブレーキ
  • 鍵穴
  • ガラス(※使わない方が良いという程度)

理由は、ほこりや汚れが付きやすくなり故障の要因となる可能性があるからです。

こうした箇所の近くをシリコンスプレーでコーティングしたい場合は、スプレーを吹き付けるのではなく、一度ティッシュや布に含ませて、それで拭いてください。

また上記以外のボディやタイヤも、石油系溶剤を使ったシリコンスプレーは使わないようにしてください。塗料やプラスチック、ゴムの劣化を早めてしまいます。

電装品

電装品

電装品とは、クルマに装備されている電子機器のことで、以下のようなものが代表的です。「電気を使うもの」と考えると分かりやすいでしょう。

  • ウィンカー
  • エアコン
  • オーディオやナビ
  • メーター
  • ウィンカー
  • パワーウィンドウ

こうした電子機器やその付近にシリコンスプレーを使うと、電気接点にシリコンが付着し、上手く電気が流れなくなる可能性があります。

ペダル類

アクセルやブレーキといったペダルにシリコンスプレーを使うのも控えた方が良いでしょう。シリコンスプレーを塗布すると滑りやすくなるので、いざという時に思い通りの操作ができないリスクがあります。

ブレーキ

ブレーキディスクローターやブレーキパッドなど、摩擦でクルマを止めるブレーキ周りへの使用も控えましょう。シリコンスプレーで摩擦が生じにくくなると、クルマが止まりにくくなり、事故の遠因となります。

鍵穴

鍵穴への使用も注意が必要です。シリコンオイルで被膜ができると、通常よりもゴミやホコリが付きやすくなります。

特に鍵穴は小さく複雑な構造をしているため、そこにゴミやホコリが溜まると、スムーズに鍵が使えなくなる可能性があります。

窓ガラス

窓ガラスについては、シリコンスプレーを使っても「急に何かが壊れる」という訳ではありません。しかし自分でシリコンスプレーを塗布しただけだと、あまり効果は持続しません。また塗りムラができてしまったり、時間が経つとガラスが白っぽくなったりして、外が見づらくなることが多いようです。

そのため、できれば専用の撥水剤を使うことをオススメします。

間違って塗布した時は「脱脂剤」を

シリコンスプレーを間違って使ってしまった時には、脱脂剤を使うと良いでしょう。シリコンスプレーに入っているのはシリコンオイルですから、油分を取り除けば、シリコン被膜もなくなります。

ただしシリコンスプレーを使用して起こった不具合が解消できる保証はありませんし、シリコン被膜の取り残しも懸念されます。そのため「脱脂剤を使えばよいから」と安心せず、電装品やブレーキなどにシリコンスプレーがかかることがないように細心の注意を払ってください。

デメリットもあるので注意

手軽で便利なシリコンスプレーですが、万能ではありません。以下のようなデメリットもあります。

  • クルマの保護効果はあまり期待できない
  • 専用のコーティングなどに比べると効果の保ちが良い
  • ゴミや汚れなどの異物が付きやすくなる

クルマ専用のコーティングの場合、防水・撥水効果だけでなく、小さなキズなども防ぐ効果があります。しかしシリコンスプレーの場合、そういった効果は期待できず、また効果もコーティングほどは持続しないようです。

また油性の被膜であるため、ゴミや汚れが付きやすくなります。

norico編集部オススメ記事

noricoでは、シリコンスプレー以外にもクルマのメンテナンスに役立つグッズや工夫をご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。


Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!