チャイルドシートはいつまで必要?年齢・身長の基準と使うべき種類

チャイルドシートはいつまで必要?年齢・身長の基準と使うべき種類

2024年8月にJAFがチャイルドシート着用にあたる推奨基準の身長を150㎝未満に引き上げる検討をすると発表をしました。これまでチャイルドシートの使用推奨基準は団体によって異なっていましたが、今後、推奨基準が統一される動きも出てくると考えられます。

チャイルドシートはいつまで必要?

チャイルドシートの着用推奨基準と身長の図

「チャイルドシートはいつまで必要か?」という質問に対しては、以下の2つの回答が考えられます。

  • 使用義務があるのは5歳まで
  • 使用が望ましいのは身長150cmまで

法律上、チャイルドシートの使用義務があるのは新生児~5歳の子どもを乗せる場合です。しかし、本来クルマの全乗員が装着すべきシートベルトは、大人を想定して設計されています。シートベルトが正しく着用されていないと「首にかかる」「腹部を圧迫する」といったリスクがあります。そのため身長150cmに達していないなら、チャイルドシートを使用することが望ましいです。

※参考:道路交通法第71条の3の3令和4年度学校保健統計

着用の推奨基準の動き

チャイルドシートの着用推奨基準は団体によって異なっていました。例えば、自工会では150㎝までの子供を推奨していますがJAFでは140㎝未満としていました。ただ、JAFも推奨基準の厳格化を目指すため、推奨基準を150㎝未満に引き上げました。今後、ユーザーはより一層チャイルド(ジュニア)シート着用について身長を考慮することになるでしょう。

使用を怠ると死亡リスクが大幅増

警察庁とJAFが行った令和5年の調査によると、6歳未満のチャイルドシートの使用率(全国平均)は76.0パーセント。全体の約1/4は使用していない状態で、特に5歳での使用率は55.5パーセントに留まっています。

しかし、チャイルドシート不使用での致死率は適正使用した場合の約4.2倍。使用を怠れば命の危険が大幅に増すため、確実に、そして適切に使用することが重要です。

※参考:警察庁「子供を守るチャイルドシート」

使用義務に反すると違反点数1点

たとえ事故に至らなかったとしても、6歳未満(=5歳以下)の子どもを乗せる際にチャイルドシートを使用しなければ、道路交通法違反として違反点数1点が科されます。反則金などはありませんが、たとえばゴールド免許の持ち主なら次回の免許はブルー免許になります。

【関連記事】チャイルドシートの着用義務とペナルティは?

使用すべきチャイルドシートの種類

子どもの安全を守るチャイルドシート(幼児用補助装置)には、大きく分けて「ベビーシート」「チャイルドシート」「ジュニアシート」の3種類があります。

ベビーシート(新生児・乳児)

ベビーシートの図

  • 主な対象:新生児・乳児(1歳未満)
  • 体重の目安:~10kg程度

ベビーシートは新生児や乳児用のシートで、座席に対して後ろ向きに設置するタイプや、横向きで寝かせられるタイプがあります。

基本的に、乳児のうちはベビーシートを後ろ向きで設置することが望ましいです。乳児は頭が非常に重く、骨も軟らかい状態。前向きで事故に遭うと頭から前面に飛び出たり、腹部に大きな衝撃を与えたりする可能性があります。後ろ向きであれば、シートと背中で衝撃を緩和できます。

チャイルドシート(目安:1~4歳)

チャイルドシートの図

  • 主な対象:1歳~4歳
  • 体重の目安:9~18kg

首がすわり、体重が10kg近くになるとチャイルドシートを使えます。チャイルドシートは、基本的に前向きで使います。また、ベビーシートから継続して使えるタイプや、後述のジュニアシートとしても使えるタイプがあります。

ジュニアシート(目安:3~4歳以上)

ジュニアシートの図/a>

  • 主な対象:3~4歳以上
  • 体重の目安:15〜36kg
  • 身長の目安:100~150cm

ジュニアシートは体重15kg以上、身長100cm以上を目安に使うと良いでしょう。背もたれまで付いたものと、座面だけ高くしてシートベルトを使いやすくする簡易的なものがあります。 

幅広い年齢で使える製品も

ベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートの使い分けを示す図

ベビーシート、チャイルドシート、ジュニアシートを段階ごとに買い替えると費用がかさみます。しかし現在は、幅広い年齢・体格で使用できるシートも多いです。チャイルドシート(幼児用補助装置)の種類は非常に多いので、各製品の特徴を把握し、買い替えの計画まで考えた上で購入しましょう。

【関連記事】選び方のポイントもご紹介!軽自動車にピッタリのチャイルドシート

子育て世代におすすめのクルマは?

クルマは子どもの誕生や成長に合わせて買い替えるのがおすすめです。

子どもが小さいうちは、チャイルドシートへの乗せやすさも考えてスライドドア搭載車を選ぶと良いでしょう。現在はハンズフリーでドアを開けられる車種もあります。ここでは、おすすめの3車種をご紹介します。

①スズキ「スペーシア

スペーシアの車両画像

2023年秋にフルモデルチェンジしたスペーシア。広さに余裕のあるスーパーハイトワゴンの中では抜群に燃費が良く、安全装備や運転支援機能も充実しています。発売からの売れ行きは好調で、軽自動車で人気No.1を独走していたホンダ「N-BOX」を月間販売台数で追い抜きました。

ハンズフリー機能はありませんが、大人も子どもも乗って快適の一台です。

②ホンダ「N-BOX

N-BOXの車両画像

N-BOXも2023年秋にフルモデルチェンジしました。ディーラーオプションでハンズフリースライドドアを装備することができます。

元々総合力の高いクルマで、安全装備などは充実していますが、先代モデルとの変化は特別大きくありません。先代でもハンズフリースライドドアをオプションで付けることができたので、流通量の多い先代モデルを中古で見るのもおすすめです。

③トヨタ「シエンタ

シエンタの車両画像

軽自動車では物足りない」「広さが足りない」という場合は、ミニバンでもコンパクトサイズのシエンタがおすすめです。愛らしいデザインで快適装備も多く備え、最上位グレードではハンズフリースライドドアを標準装備、中間グレードならオプションで装備できます。

なお、以下の記事ではスライドドア搭載の軽自動車や子育て世代におすすめの車種をご紹介しています。

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帰省や旅行など、子どもとクルマで長距離移動するときには多くの準備が必要です。以下の記事もぜひ参考にしてください。

Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!