Porsche 911 GT3 ポルシェ 911 GT3
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Impression サーキットを、スリーペダルで駆け抜ける男たちへ。
マニュアルと聞いても、
パドルシフトを思い浮かべてしまう人が多くなった、いま。
あえてクラッチのあるクルマにこだわり、
選び続けている人たちがいる。
ただ残念なことに、
そんなこだわりのある人を満足させるマシンは、とても少ない。
第四世代のポルシェ911 GT3、2010年式。
あなたは、このマシンのシフトフィールを、
試したことはあるだろうか。
吸気も排気も抜けがよい
3.8リッター水平対向6気筒エンジンに火を入れる。
性能曲線図が一直線ではないだろうかと思うほど
ストレートに伸び上がる官能のポテンシャルを、
極めて剛性感が高いショートストロークのシフトで、
一瞬たりともためらわずに操り続けたことは、あるだろうか。
意のままに、マシンを操るとは、
この高性能をわが手中に従えさせるということ。
高回転・高出力のRRマシンで、
PASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメント)で
スポーツをセレクトして、全回にする。
路面に吸い付く走りは、この第4世代GT3から採用された
PSM(ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム)と、
強力なダウンフォースを生む固定式リアウイングのおかげだろう。
ポルシェを着る人は、
GT3の走りはスパルタンだという人が多い。
だがこのタイプ997の走りは、シャープだと感じる。
サラブレットを手なづけて駆け抜けるように、
シフトでコントロールする愉しみが待っている。
カラダに受けるGを支えてくれる、
カーボン仕様のスパルコシート。
そして6点式シートベルトも装着済み。
もちろんステアリングは小径。
HDDナビゲーションシステム、
バックカメラという日常性も備えている。
フロントリフトシステムを搭載しているので、
フロントクリアランス105ミリを、心配することはない。
ドライバーとパッセンジャー
あるいはナビゲーターの背後には、
GT3 RS用のブラックロールゲージを備えている。
モデルとしての完成度が高められるだ4世代の最終年、
2010年のGT3。
当時、日本に割り当てられたGT3はすべて完売し、
あれから4年しか経過していない。
さらに日本に輸入されたGT3に、
右ハンドルの設定はなかった。
そのためこの英国育ちのスリーペダルで、
コンディションの優れたマシンを手にする幸運は、
極めて少ないことを付け加えておきたい。
