Mercedes-AMG SLS Black-Series

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    ブラックシリーズは、AMGのブランドスローガンである、
    ドライビングパフォーマンスを求めたスペシャルエディション。
    その頂点に君臨するのが、AMG SLSブラックシリーズだ。

    このAMG SLSブラックシリーズは、
    2013年に世界限定350台、日本限定25台としてローンチした。
    コレクションマシンとしては比較的年式が新しく、
    またリリースされた台数も少ないため、
    これまでマーケットで見かけることはないと言っても過言ではない
    状況が続いていた。
    そんな稀少なマシンが、リベラーラに君臨したのだ。

    ブラックシリーズの特徴は、
    すでにご存じだと思うが、サーキット走行などの
    本格的なスポーツドライビングを想定したチューニングを施し、
    様々な軽量化とパフォーマンスアップが行われている。
    そのうえでレーシングGTそのもののスタイリングを纏っている。
    その姿は伊達ではない。

    心臓部はAMG 6.2L V型8気筒をベースに、
    改良型カムシャフトと新設計のバルブトレインやクランクシャフト、
    そしてオイルポンプ、冷却システムなど、
    生粋のレーシングチューニングを行っている。
    メカニカルリザルトは、
    最高回転数は7,200rpmからなんと8,000rpmへと、
    最高出力は60psをプラスした631psに、
    最大トルクは635Nmを達成している。
    そのため0-100km/h加速は3.6秒と、圧倒的な速さをマークしている。

    脚元も当然抜かりが無い。
    AMG独自のデュアルクラッチ「AMGスピードシフトDCT」に
    改良を加え、クイックなレスポンスと、
    ノーマルのSLSより10mm低いポジションを得て、
    車両重心が下げられている。
    シャシーもトレッドを前20mm、後24mm拡大し、
    サスペンションも専用チューニングを施した
    AMG RIDE CONTROLパフォーマンスサスペンションとしている。
    さらにこのマシンにはAMGカーボンセラミックブレーキ、
    そして鍛造の専用マットブラックペイント19/20インチ
    AMG 10スポークアルミホイールを装着している。

    このアグレッシブなスタイリングのマシンだが、
    インテリアは、レースのストイックさは無く、
    実に洗練されている。
    カラーはdesignoブラック/アルカンターラ・
    アンスラサイト/レッドにREDシートベルトとし、
    都会的なシャープなトーンでまとめている。

    AMGインテリアカーボンファイバーパッケージを
    セレクトしているが、黒と赤の織りなす空間が、
    さらに洗練されている。
    このコックピットには、おとなのレーシーな色気が薫る。
    またBang&OlufsenBeoSoundAMGサウンドシステムを備えている。
    オーナーは、どんな音楽をこの空間で愉しむのだろうか。

    カーボンが艶やかな、
    アジャスタブルリアウイングスポイラーが、
    このマシンの性能と仕立ての良さを伺わせる。
    きらりと輝くカーボンの美しさに、
    単にレーシングチューンしただけのマシンでは成し得ない、
    アート作品だけが持つ孤高が見えるからだ。

    マシンは、
    性能を超越して、アートになれるのだろうか。
    メルセデスベンツAMG SLSブラックシリーズを見た者は、
    素直にYESと言わざるを得ないだろう。
    こんなマシンは、他に無い。