Mclaren Mercedes SLR McLaren

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    F1マシンの優れた技術で、至高のGTを作る。
    しかも次代の目標となる、新しいコンセプトを持って。 そんな大いなる夢を実現させた一台の名車がある。
    メルセデスベンツ・SLRマクラーレンだ。

    このマシン、2006年式・正規輸入車。
    すなわちイギリス・マクラーレンの専用工場において
    熟練した職人のハンドメイドで作り込み、
    日本に正規輸入された22台のうちの生粋の一台。

    ドアノブ部にタッチし、バタフライドアを開けると、
    いかにもドイツらしい質実剛健で
    上質なホワイト内装のコックピットが現れる。
    メルセデスは、このマシンにも
    他のメルセデスと変わらない操作性を求めて、
    シフトノブやスイッチを人間工学に基づく
    メルセデスデザインで仕上げた。
    LED化されたルームライトがクールに輝く。

    たとえばミッションは、他の車種同様のFATが鎮座している。
    つまり、それほどこのマシンは走りを躾けられており、
    日常性を犠牲にしてはいないということだ。

    しかし、一旦イグニションスイッチを押し、
    低く乾いたV8のどう猛な排気音を聞くと、
    その思いは一瞬に消えてしまうだろう。
    そう、このマシンが強靱なモノコックボディに
    AMGがこのクルマのためだけに専用設計した
    スーパーチャージャー付5.4L V8を載せ、
    626PS/6,500rpmという途方も無いパワーを用い、
    わずか3.8秒で100km/lまで加速するモンスターマシンなのである。

    しかし、このハイパーよりも誇りたいのが応答性である。
    ハイウェイでの高速走行時は、
    前後重量配分51:49という優れた操作性と
    プレーキ・バイ・ワイヤー・システムのSBCが作動し、
    かつリアウイングを跳ね上げエアブレーキ機能を用いて、
    コーナーに進入しカーブをトレース。
    ドライバーに至福のコーナリングを提供してくれるだろう。

    話をエクステリアに移そう。
    そこには自動車史にとって大きなアイコンとなるデザインがある。
    それはフロントにはF1マシンを彷彿させるノーズコーンを置き、
    W210からの系譜を持つ4つ目を採用していることだ。

    つまりF1という最善の技術と、
    安全や環境という社会との共生を目指したヘッドライトデザインを、
    ひとつのクルマで融合している。
    この一台から、ハイブリッドレーシングやクリーンディーゼルなど、
    自動車史を変える新たなモータースポーツがはじまったと言っても
    過言では無い。