Maybach 62

PRICE:
SOLD OUT
Photo Gallery

    Impression

    ひとつの時代の頂点を制したものは、
    時を経ても果てることのない気高さを持っている。
    風格、あるいは自信という言葉に置き換えられて
    語り継がれる異彩を。
    マイバッハもそんな異彩のひとつかも知れない。
    ロールスロイスほど老若男女に高級車として知れ渡ることはないが、
    クルマ愛に深いものたちに畏敬の念を懐かせている。

    ただの高級車好きなら、選べないだろう。
    このMAYBACH62を。
    カスタムオーダーのリストを見て、
    そう感じた。
    幾台ものショーファードリブンを乗り継いできた、
    車歴豊かな後席の主がかつてのオーナーだったのではないかと。

    それは、
    液晶調光パノラミックガラスサンルーフを備えたインテリアが醸し出す、
    白い気品とでも呼ぶべき空間の印象がそう思わせた。
    グランドナッパーレザーを用いた
    カリフォルニアベージュのインテリアは穏やかに、
    バーウォールナットウッドは嫋やかに、
    新たな主を迎えようとしている。

    そしていったんスイッチを入れると、
    液晶調光・電動ガラスパーティションが
    プライバシーを守ってくれる。
    その空間には、BOSEサウンドシステム(21スピーカー)の
    サウンドが広がる。

    オーダーメイドモデルのマシンにおいて、
    ここまで隙のないコーディネイトは、見事と言うしかない。
    このバランス感覚は、
    デザインを担当したオリビエ・ブーレイに次ぐものではないだろうか。

    またこのマシンは、
    孤高のマイバッハブランド2011年正規登録
    後期モデル8台の一台であり、
    2017年3月・走行距離20万キロまで
    新車保証されていた。

    メルセデス・マイバッハではなく、
    MAYBACHとしてリリースされたマシンは、
    このモデルが最後となっている。
    そのロングホイールベースの62という、
    すべての道をシルキーにクルーズできる味わい深い走りを堪能する。
    後席の新たな主として。