Lamborghini Huracán LP 610-4

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    Impression

    10年ぶりとなるランボルギーニのニューモデル、
    ウラカン15年モデルがはやくもリベラーラに降臨した。
    スーパーマシンのミライとはいかなるものか、
    そのひとつの回答をインプレッションしたい。

    歴代ランボルギーニの魅力は、
    束縛されない自由にあると思う。
    悪魔のささやきの如く、社会性や協調性を隅へ追いやり、
    欲望の欲するままにすべてを堪能する快楽。
    その先に男らしさを極めたクライマックスが待っている
    スーパーマシンだ。

    ウラカンも、その期待を裏切らない。
    LP610-4というモデルナンバーが示すとおり、
    ダウンサイジングとは彼方の風と、
    610馬力までV10エンジンを回し、
    世間と呼ばれる街中で、異彩を放つ。
    クリアエンジンボンネットから覗く強靱な心臓、
    漆黒に切り上げたヒップアップと4本出し、
    そしてシャープな背筋のリアビューを観れば、
    誰もがこの男に道を譲る。

    エンジンボンネットを開けると、
    強靱な心臓はカーボンエンジンベイに包まれている。
    ただしウラカンは、
    これまでの荒々しいランボルギーニとは少し違う。
    電子制御の進化に目覚めたのだ。
    長年培ってきた強靱な基本骨格をアウディ譲りの先進技術で進化させ、
    いまのスーパーマシンとして調教している。

    そのひとつは脚回り。
    ランボルギーニは直線勝負!と
    お考えの貴兄は、そのイメージを改めていただきたい。
    たとえばパイロンスラロームやワインディングなどを
    意のままに操ることができるマシンとなっている。
    それはANIMA(アダプティブ・マネージメント・
    インテリジェント・マネジメント)を軸としたスタビリティーの制御と、
    4WDのトルク配分、そしてランボルギーニ・ダイナミック・
    ステアリングと名付けられた電子ステアリング、
    さらにマグネット・レオロジック・サスペンションには
    次世代の主流となる磁性流体フルードが封入されたことに由来する。
    ウラカンの脚は、最先端の脚となっているのだ。

    黒光りする純正20インチの
    MIMAS “NERO LUCIDO” FORGEDのアルミホイール、
    その中には、
    カーボンセラミックブレーキ&
    ブレーキキャリパーペイント(オレンジ)が輝き、
    そしてタイヤ空気圧感知システム〈TPMS〉を備えている。
    またパーキングアシスト(フロント・リアコーナーセンサー)
    を備えるなど、
    繊細なまでに細部にも抜かりはない

    コックピットの仕立ても、申し分ない。
    アルカンターラ・ステアリングを中心に、
    ヒーター付きのフル電動シートは
    アルカンターラにオレンジのコントラストステッチを施し、
    オプション設定されている
    ブランディングパッケージをセレクトすることで、
    ヘッドレストとダッシュボードに
    エンブレムが刻印されている。
    もちろんルーフライニング、Aピラーもアルカンターラだ。

    都心で、ランボルギーニを涼しげに走らせる。
    あるいは高速で、たった一発の咆吼を轟かせただけで
    右車線をパッシングしていくマシン。
    ウラカンというマシンは、
    どう猛なエクステリアデザインを纏いながら、
    ソフィスティケートされたドライビングのために
    先進技術を採り入れている。
    誤解を恐れずに言えば、
    日常的に使っても何ら問題の無いランボルギーニに
    仕立てられているのだ。

    オーナーは、ただリラックスして、
    その先進技術でコントロールされた高いパフォーマンスだけを
    愉しめばいい。
    街の視線はその姿と走りを観て、
    とてもクールなオーナーだと感じることだろう。
    それがウラカンに乗る理由だ。
    そしてこれがカウンタックが選んだ
    スーパーマシンのひとつのミライだと
    語っているように聞こえる。
    やはりカウンタックだけにしか走れない
    道があるのだと感じた。