Ferrari California

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    Impression

    セダンを所有するオーナーでも、
    リアシートに人を乗せて走る機会はそれほど多くはないのではないだろうか。
    リネンのジャケットやPCを入れたアタッシュケース、
    あるいはパーティ会場へ届ける花束かヴィンテージワイン。
    リアシートには、人のようにていねいに運びたい小物を
    置く方が多いことだろう。

    日常的に使えることを前提として、
    スポーツカーを探す。
    ロッソコルサの赤いボディに、
    七宝焼きのエンブレムを冠したフェラーリ・カリフォルニアが気になった。

    このフェラーリはフロントにエンジンを搭載したFR駆動。
    4.3リッター直噴型V8エンジンは、
    最高出力460ps/7,500rpm、最大トルク48.5kg-m/5,500rpmを発生させる。

    足元にはダイヤモンドスポーツ20インチアルミホイールを履かせている。
    エンジンサウンドを5,000回転くらいで響かせれば、
    誰もがこのマシンに道を開けることだろう。

    またステアリングホイールにはパドルシフトがあり、
    ミッションはフェラーリのセミオートマ・F1マチックが採用されている。
    これにより、マニュアル車のダイレクトなシフト操作と、
    AT車の運転のしやすさを両立している。

    トップは電動で開閉し、
    ハードトップからオープンへ日常的に屋根を開閉できる。
    トランクルーム容量は260リッター、
    2等分割式のトランクスルーがあり、ゴルフバッグが運べる。

    リアシートは、
    ISOFIXのチャイルドシート対応としていることに驚く。
    ただリアシートのサイズは、オケージョナルシートで致し方ない。
    このマシンは、やはりフェラーリなのだから。

    フェラーリ・カリフォルニア。
    仕事やショッピングに日々使いながら、
    週末は郊外のゴルフコースへ脚を伸ばし、
    季節に応じてオープンもクローズドでも走りを楽しめ、
    そして時には純然たるスポーツの走りを引き出せる。 フェラーリは、
    このマシンで一時もスポーツを忘れない生き方を
    作りたかったのかも知れない。