Ferrari 458 Spider

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    Impression

    ビアンコアブスの458スパイダー、
    と言えば、人気のコーディネートと思われたことだろう。
    このマシンは、スペレチアーレに精通した、
    トリコロールのレーサー仕上げとなっている。
    458スパイダーを検討している御仁は、
    必見のマシンだ。
    細部まで見ていこう。

    仕立てのコンセプトは、脚元にあると窺える。
    白いボディを引き締めるために、
    各部にネッロとカーボンを配色したコーディネートで、
    純正20インチアルミホイールをブラックで仕上げ、
    ハブキャップをカーボンファイバー仕様としている。
    そのうえでレースの闘志を垣間見せるかのように、
    ブレンボ製カラードブレーキキャリパーは「ゴールド」としている。

    フロントは、
    フロントサスペンションリフトを備え、
    AFSヘッドライトシステムを装着している。
    もちろんHELE(アイドリング・スタート&ストップ機能)と、
    フルオプショナルミラー(防眩ルーム&ドアミラー)備えている。
    それは、日常でこの美貌を街に見せつけるためだ。

    後ろ姿も、心憎い。
    カーボンファイバー・リアバンパーをセレクトし、
    フロント・リアパーキングセンサーと
    リアパーキングカメラを備えている。
    美しき白い跳馬に傷など、
    一切付けたくない、と言わんばかりに。

    圧巻は、ホワイトをセレクトしたインテリアに
    カーボンファイバー・インテリアキットを組み合わせた、
    美しさだ。
    存在感のあるホワイトレザーレーシングシートに
    トリコロールラインを入れ、
    ロッソのヘッドレスト跳馬刺繍をコーディネートしている。
    フロアーにロッソを敷いている。

    レーシングシートに入れた、
    ロッソのスペシャルカラードステッチ、
    さらにカラードレザー仕上げ・リアシェルフもロッソとしている。
    JBLのHi-Fiサウンドシステムに満たされた空間で、
    オーナーは至福の時を過ごす。

    あえて電動コラムレスとした、
    カーボンファイバー・ドライバーゾーン&LEDステアリングの奥に
    ビアンコのカラードレブカウンターが鎮座するという、
    458スパイダー必須の装備が、
    これほどまでになじんでいる空間を
    見たことがあるだろうか。
    リベラーラを訪れる目の肥えた御仁でも、
    少ないのでは無いのだろうか。
    コーディネートの妙技は、
    特徴的な装備よりも
    むしろ誰もがセレクトする装備の馴染み具合で
    見極めるのが良いと思うが、
    このマシンはそのお手本だ。

    2015年モデルで走行距離はわずか約3,000kmと、
    その存在を街に見せつけた時間は少ない。
    また美しさと性能を保ち続けるために、
    7イヤーズ・メンテナンスもセレクトさせている。
    このマシンは、
    新たなオーナーがカーボンファイバー・シルキックプレートを超えて、
    その無垢の美しさを街に誇示する時を待っている。