Ferrari Testarossa

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    Impression

    奇跡に遭遇した。
    1988年モデルのテスタロッサ、走行距離は3,000km以下。
    驚異的な走行距離もさることながら、
    それがテスタロッサで、
    コーンズ発行の新車時保証書を持つマシンだということ。

    テスタロッサは国内に正規輸入された台数は少なく、
    このマシンを所有するオーナーは
    バブル期の成功者の証だった。
    そんなマシンが超低走行距離で現れた。
    しかもボディカラーは、ロッソコルサだ。

    リベラーラは、コーンズにクラシケ整備を依頼し、
    作業を進めた。
    このマシンは優れたコンディションを維持していたが、
    念には念を入れエンジンを脱着し、細部まで点検を行った。
    その結果、サイドシール劣化によるわずかなオイル漏れや、
    ホース劣化による数ミリの亀裂を見つけることができた。

    そのほかは、新車から数年程度走らせたフェラーリと
    変わらぬ程度の整備交換となった。
    この優れたコンディションは、1988年から定期点検を続けてきた賜物だ。

    クラシケは20年以上の市販フェラーリと
    限定モデルやレーシングカーが取得する権利を有するが、
    整備に莫大な時間と予算を必要とするマシンと、
    このテスタロッサのように
    長い間、整備し続けてきた結果として取得できるマシンがある。
    どちらにも優劣は無い。
    あるのは現時点でフェラーリの新車クオリティーが
    あるマシンだということ。
    それがフェラーリのクラシケだ。

    ドアを開けると、1980年代にタイムスリップしたかのような
    風景が拡がる。
    ブラック内装に濃いオレンジの計器サインが浮かび上がり、
    ステアリングを握るドライバーを駆り立てる。

    コレクションモデルとも言えるコンディションを維持してきた、
    1988年のテスタロッサ。
    この奇跡は、二度と現れることはないだろう。