Aston Martin DBS Touchtronic2

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    Impression

    映画「007カジノ・ロワイヤル」のボンドカーのために特別制作され、
    完成度の高さから、映画公開後、
    市販されることがアナウンスされたマシン、
    アストンマーティンDBS。
    このマシンには、
    すべてにジェームス・ボンドという男の理想が、生きている。

    アストンの個性を際ただせているフロントマスク、
    合金製ポリッシュで仕上げられた専用デザインのメイングリルバー。
    カーボンファイバー調のボンネットには、2つの通気口が。
    その奥には、熟練した職人によってハンドビルドされた
    自然吸気60V型12気筒DOHC48バルブという、
    アストンマーチンラインナップの中で最もパワフルなエンジンが、
    いつスタートアップされるのか、待っている。

    ジェームス・ボンドがたくましい筋肉をスーツで包むように、
    DBSは流れるシルエットの中に、スポーツ性能を纏う。
    ボディはアルミニウム、マグネシウム合金、
    カーボンファイバー複合材と、
    レーシングマシンのような軽量化を行っている。
    また、サイドリピーターには複数のLEDというエレガントを。
    まるで白いワイシャツに、
    さりげなくダイヤのカフスをあわせるかのように。

    足元を引き締めているのは、グラファイトホイールカラーの10スポーク。
    アストンマーティンは、GTカーの理想として、このモデルを設計した。
    グランツーリングという、豊かさとゆとりの走りを作るためために。

    リアには、ディフューザー・スタイルを採り入れたリアスカートを。
    それは、カタチだけのスポーツでは無い。
    このマシンは、ボディ下面からの空気の流れを
    整流しなければならない走りの性能を秘めている。

    タッチトロニクス2とは、ZF製6段オートマチックのこと。
    操作は、センターコンソールのプッシュボタンで、
    ドライブ、ニュートラル、リバース、パーキングなど
    走行モードを操作する。
    ステアリングにはパドルシフトが備わっている。

    オーディオは、バング&オルフセンがオリジナル開発したシステム。
    室内に13個ものスピーカーを備えている。
    ワールドワイド仕様の米国ガーミン製ナビ画面は、
    ラウンドしたセンターコンソール上にポップアップする。

    ドライバーが、腕でスポーツをする。
    あの男のように。
    アストンマーティンのV12。
    キング・オブ・アストンマーティンという名作は、
    いまも孤高の輝きを放っている。