【概要】
メルセデス・ベンツの「Cクラス相当」のSUVとして新たに生まれたGLCクラス。そのお披露目は2015年のフランクフルトモーターショーでのことであり、翌2016年より日本でもGLCが販売開始となった。同じく2015年の上海モーターショーではGLCをよりスタイリッシュにしたクーペモデルのGLC Coupeの画像が初公開され、2017年より日本でも販売が開始されている。
GLCとしての歴史は浅いが、その前身はメルセデス・ベンツのSUVであるGLK。GLKの「GL」はメルセデスSUVの最高峰モデルの名前から、「K」はドイツ語で短いという意味を持つKurzを示していた。今回GLKの生まれ変わりとして誕生したGLCは、ベンツ屈指の人気モデルCクラスと同じプラットフォームを用いていることからこの名称となっている。
そもそも、前身となるGLKは2008年に登場。当時はベンツが展開するSUVのなかで最も小型のモデルであったが、SUV市場が拡大していくなかでGLAが誕生し、それ以降はベンツのSUVラインナップのなかで2番目に小さいサイズのSUVとなった。コンパクトSUVながらも、その外観はたくましさを感じるようなスクエアが目立つものであった。
後継モデルとして誕生したGLCは、そのスクエアの外観から一転して丸みを帯びたボディラインとなっている。これは多くのライバルについてもいえることだが、時代の変遷に合わせてより近代的なボディラインを選んだ結果だろう。初代GLCのサイズは全長4,660mm×全幅1,890mm×全高1,645mm。GLKに比べると高さが低くなった一方、全長と全幅は伸びており、車内の居住性が確保されている。
先に述べたとおり、プラットフォームはCクラスと同様のものを採用した。また、「C」にはプラットフォームを共有するという意味だけでなく、安全性や快適性にかかわる装備もCクラス同等に備えるという意味がある。アクティブでカジュアルに、そして快適なカーライフを楽しんでもらいたいという願いを込めて生まれ変わったGLC。新車価格は602万円からと、GLKとほとんど変わらない価格で販売されている。