アメリカに来て一番困ることは?

こう聞かれれば、日本人にとってはやはり言葉が問題で、英語が大きな壁になる、と答える方が多いかと思います。

英語はコミュニケーションのツールですから、極論を言えば多少発音が悪くても言いたいことが伝われば良いのですが、とは言うものの自分の英語がなかなか簡単には通じなくて困っている、という方も多いことでしょう。

日本語にはない音を多く含むのが英語だから、という理由ももちろんありますが、ほとんどの日本人が英語で困る一番の要因は、日本語では大変便利で重宝するカタカナによる弊害です。

日本の英語教育は筆記のみの受験勉強のために行われていると言っても過言ではなく、日本人が覚えやすいようにすべての英単語がカタカナに”翻訳”されています。学校の英語の先生がカタカナの英語を教えている訳ですから、当然生徒はカタカナで覚えますよね。また、TVや日常会話でもカタカナの外来語が多く使われており、これも同様に日本人の英語を下手にしている原因のひとつです。

Animalは”アニマル”、Hospitalは”ホスピタル”、Cottonは”コットン”。

我々日本人にはこういった”ローマ字読みを元にしたカタカナへの翻訳”を無意識にしてしまう、という困った習慣がインプットされており、本当の英語発音とは程遠いカタカナ発音が頭の中に自動的に浮かぶように”教育”されてしまっています。

この状態で英語を喋ろうとすると大変見事なカタカナイングリッシュになってしまい、本来の英語の発音とは大きく音が違うせいで、日本人慣れしていないネイティブのアメリカ人にはほとんど通じない、という結果になってしまうのですね。英語が上手に喋れないだけで、なんだか下に見られているような感じもして、悲しく悔しいものです。映画などでも日本人が変なアクセントの英語を喋るシーンを見かけることがありますので、日本人の英語発音がひどいことは広く認知されてしまっていますね…。

特に北米のアメリカやカナダの英語の発音は本家のイギリス英語よりも音の癖が強く、省略したりlinkingと呼ばれる音がつながった発音をしますので、カタカナ英語との乖離度はさらに高くなります。

では、ネイティブの発音ができるように練習すればよいではないか、ということになりますが、これは幼少期に英語の音との接触をする機会があったかどうかや、個人差や遺伝的要素により向き不向きもあり、残念なことですがほとんどの日本人にはネイティブ発音はできません。

でもご安心ください。

カタカナ発音しかできなくてもアメリカ人に通じるようにする効果的な方法があります。

 

まずは前述した Animal=アニマル、Hospital=ホスピタル、Cotton=コットンというような今まで覚えて来てしまったカタカナ英語は、いったん忘れてしまいましょう。

ネイティブのアメリカ人が話す音をよく聞いて、それらを無理やりにでも良いので、聞こえた通りにカタカナにしてみてください。Animalは”エーネモゥ” 、Hospitalは”ハスペロゥ” 、Cottonは”カンー”というように聞こえるはずです。どう聞いてもアニマル、ホスピタル、コットンとは言っておらず、天と地ほど違うということに気づくはずです。もちろん、カタカナで正確な英語の音を表現することはそもそも不可能なので、”より原音に近いカタカナ” に変換する、ということです。

本当の英語の発音をそのままカタカナに変換すると最初は変な感じに思いますが、まさに変に感じてしまうことがこの問題の本質ですので、少しづつで良いので ”聞いたままの音をカタカナに変換すること” に慣れていってください。これを習慣化することで、帰国される頃には大幅に上達した英語が喋れるようになっていることと思います。

生まれてすぐの赤ちゃんも、毎日こうやって聞いたままの音を少しづつ吸収して真似した音を出すことで、言葉が喋れるようになります。

Hope you all give it a try! 

“ホゥピィヤローゥギヴィダトワィ”

 

瀬尾俊之