先日、南カリフォルニアのマリナデルレイ市(Marina Del Ray)にあるテスラの展示場を訪問してきました。ショッピングモール内に出店しているショールームを訪れたことがある方は多いかもしれませんが、販売の展示場への訪問はレアだと思いますので簡単にレポートさせていただきます。

多くのビジネスマンがイーロンマスクという経営者と、テスラというEVメーカーに企業としての興味をお持ちだと思いますが、そのような視点から申し上げるとなかなか収益が追いつかないなどの企業イメージがあると思います。

その収益化が追いつかない理由がプロダクションスピードだと言われています。

実際に訪問してみると展示場には数台しかなく、中古車が5台くらい、新車も5台くらいの計10台ほどが広い展示場にポツンと展示してあります。

営業に話を確認すると、SUVのモデルX(エックス)はすぐにでも納車はできるが、家庭用急速充電器の納入は品切れで目処が立たないとのこと。それまでの充電器が無い期間は街中のチャージングステーションを利用してくださいとのこと。もちろん家庭用の充電器も付いてくるのですが、一晩で充電できるのはたったの十数マイル分。利用を控えめに見ても減っていく計算です。充電器が無いのに販売している状況には、必死に販売台数を生み出そうとしているのが現場の営業活動からも伺い知れました。

営業マンの機能説明では、「Summon(サモン)機能はアプリで車を呼び寄せる機能です。」とのことだが、「ただし、ベータ版なので過信しないでください」と。私は「自動運転中でもハンドルを握れということであればわかるのですが、サモン機能は運転手は外にいるわけで、ハンドルも触れない環境でどうやって注意したら良いのですか?」というと「周りに人とか車がいないことを確認して、いつでもストップできる状況で使用してください」と。このベータ版でも機能を実装してユーザーに判断を任せるところは、イーロンマスクらしいと言いますか、他の自動車メーカーとは完全に異なる社風を感じますね。

サモン機能は怖くて利用しませんでしたが、かの有名なオートパイロット(自動運転)は素晴らしい機能でした。これもベータ版とのことで、過信せず運転中は必ずハンドルを添えてくださいとのことでしたが、こちらは自己責任で対処できる領域なので納得して利用できました。車が外部をどのように認識しているのかモニターに表示されており、センサーで走っている車種まで特定して走行します。左右前後にカメラがあり、きちんとトラックやバス、ミドルセダン、小型車などを正確に把握している様子をモニター越しに確認すると、前後左右に目があるようで安心して任せることができました。

そのほかにもセントリーモード(哨戒モード=セキュリティ)や、ダッシュカム機能(ドラレコ)など一般の自動車メーカーでは標準では実装されていない機能がありましたが、ここでは割愛させていただきます。

鍵ですが、ミニカーみたいですが、これが鍵です。テスラはEVなので、ガソリン車のようにエンジンはなく、ボンネットの中身は荷物入れでドアが開閉します。いたるところのドアが全自動ですので、間違わないようにこのような形になったとか。確かに、わかりやすいですよね。

最後に、将来テスラを手放す場合にいくらで買い取ってくれるのか?と尋ねると「次のテスラへの下取りはしますが、買取だけはしません。」とのこと。なるほど、弊社にテスラを売却にくるお客様が多いのはこの理由からですね。確かに、Carmaxなどの大手チェーンはテスラ中古車は取り扱っておらず、オークションなどの卸売市場でもAS-IS Onlyと特殊な出品形態を取るように、リセール市場においてはまだまだ未知の領域の多い車種だと感じました。3年リースの見積もりはネットでも確認できますが、モデルXの3年後の残価設定は確かにガソリン車に比べて大幅に安かったです。あくまでも先進技術へ先乗りしたいという方向けの車種だと言えます。

以上、まだまだ新しいメーカーであるテスラですが、少しはイメージが伝わりましたでしょうか。今後も時間の経過に合わせて変化するでしょうが、今回の訪問を元にした簡単なレポートでした。

森部

アメリカ転勤ジャーナル