国土の広い米国内で駐在していると、出張などで国内線の飛行機に乗る機会は日本に比べるとかなり多くなることと思います。

国内便への搭乗には、現在は各州が発行する普通の米国の運転免許証を持っていれば、パスポートを持ち歩かなくても空港のセキュリティゲートを通過できますが、2020年10月からはリアルIDと呼ばれる偽造防止機能と読み取り機能の入った免許証が必要になります。

もともとは2001年の同時多発テロがきっかけになり、偽造免許証や不法入国者の排除を目的にリアルID法という法律が制定されたそうですが、日本と違って運転免許証を発行しているのは合衆国政府ではなく州ですから、なかなか全米の足並みが揃わず約15年を経てやっと施行されることになりました。

州によってデザインは少し異なりますが、通常の免許証と違って右上に星のマークが入っているものがリアルIDです。

リアルIDの取得方法は難しくはなく、これから免許を取得される方は申請時にその旨を申し出るだけです。

すでにお持ちの米国免許証をリアルIDに書き換える場合は、必要書類を揃えて申請するだけです。

以下はイリノイ州の必要書類の例ですが、現在の免許証、パスポート、SSN(Social Security Number)、住所の証明書類2通などです。

 

 

パスポートを持ち歩きたくない方は早めにリアルIDを取得しておくことをお勧めいたします。

 

瀬尾俊之