アメリカの映画やテレビドラマを見ていると、市警やFBI、保安官などたくさんの警察組織が登場します。今回はそれらの警察機関に関して、それぞれの管轄はどこなのか、日本の警察機関と比較をしながらご紹介していきたいと思います。

日本では国家機関である警察庁の下に法執行を担当する都道府県警察が置かれており、アメリカでも大きく分けると連邦警察と地方警察機関が存在します。
似ているように見えるかもしれませんが、それぞれが持つ権限が日本とは大きく異なります。
中央政府に主権を委ねる単一国家である日本とは異なり、アメリカでは連邦制度を採用しています。連邦制度とは、中央政権と州政府の権限が明確に分けられている政権のことです。
それが理由で、州の権限が非常に大きく管轄する地域も広いため、州は郡や市にそれぞれの警察機関を設置することができます。

地方警察機関

日本では警視庁(東京都)や大阪府警察、神奈川県警察など、都道府県ごとに法執行機関が設置されていますが、アメリカでは州、郡、自治体それぞれに警察機関が存在します。

◇自治体の警察機関

■市警察局
■環境保護警察や市立大学警察など多数存在

(自治体警察の例)
・ニューヨーク市警(NYPD)
・シカゴ市警(CPD)
・ロサンゼルス市警(LAPD)

◇郡の警察機関

■郡保安官=Sherriff (法執行官のトップとして郡で一人選出される)
■郡保安局

(郡警察の例)
・ロサンゼルス郡保安局(LASD)

◇州の法執行機関

■州警察局
■ハイウェイパトロール
■鉄道警察や州立大学警察など多数存在

 

連邦の警察(法執行)機関

上記の地方警察機関が一般警察業務のほとんどを担うのに対して、連邦警察機関は特定の分野においてのそれぞれの組織を設置しており、管轄が政府機関によって異なります。
連邦警察にはかなりの種類があります。以下が主な連邦法執行機関の例です。

◇司法省

・麻薬取締局(DEA)
・連邦捜査局(FBI)など

◇国土安全保障省(DHS)

・沿岸警備隊(USCG)
・シークレットサービス(USSS)
・運輸保安庁(TSA)
・税関国境警備局(USCBP)
・国境警備隊(USBP)など

◇内務省

・国土管理局(BLM)
・国立公園局 パークレンジャー(NPS Ranger)など

 

映画やドラマによく出てくるCIAやNSAは諜報機関であり、法執行機関ではありません。

◇国防総省

・国家安全保障局(NSA)=米国内でのテロや核戦争防止のための通信系統の維持、暗号解読を行う

・中央情報局(CIA)=大統領直属の諜報機関で主に国外での活動を行う。

 

いかがでしたでしょうか?

連邦制度による分権によって多数の組織が存在し、かなりややこしいことになってますね。
地方警察においては各局の管轄が被っている部分も多く、事件管轄のカニバリや情報の錯綜などがよく起こるそうです。

 

今度パトカーとすれ違った時、
どこの機関に所属しているか確認してみてはいかがでしょうか?