トヨタ ヤリス vs 日産 ノート徹底比較!人気コンパクトカー対決

自動車ニュース / ガリバー

2020.5.13

トヨタ ヤリス vs 日産 ノート徹底比較!人気コンパクトカー対決

※本記事内に安全装備への言及がありますが、安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

トヨタ ヤリス vs 日産 ノート徹底比較!人気コンパクトカー対決

トヨタ ヤリスと日産 ノートを徹底比較。
軽自動車に続き、人気が高いのがBセグメントのコンパクトカーだ。
最新モデルのヤリス、そして、モデル末期になっても売れ続けているノート。
今回はそんな人気の高いコンパクトカー2台を、燃費性能、価格、デザイン、車内空間、安全装備、走行性能などさまざまな角度から比較する。

この記事の目次 CONTENTS
ヤリスの特徴
ノートの特徴
1.燃費比較
2.価格比較
3.購入時の値引き術
4.デザイン比較
5.室内空間と使い勝手
6.安全装備の比較
7.走行性能の比較
8、リセールバリュー比較
9.まとめ・総合評価

トヨタ ヤリスは、約20年の歴史を持つコンパクトカー「ヴィッツ」の後継モデルで、2020年2月に登場した。
元々ヴィッツは、欧州ではヤリスとして発売されていたので、車名をグローバルで統一したことになる。

新型ヤリスは、コンパクトカーならではの軽快なハンドリングを活かしながら、「上質な乗り心地」と「最新の安全・安心技術」を備えたクルマを目指して開発された。
クルマの土台となるプラットフォームには、新開発のGA-Bを採用。
このGA-Bプラットフォームは、運動性能を高めるために、軽量化と大幅な低重心化が施されている。

新型ヤリス

そして注目のハイブリッドシステムは、ほぼすべてを新開発。
結果、燃費値は36.0km/L(WLTCモード)を達成し、ほぼ同時期にデビューしたライバル車、ホンダ フィットの燃費値29.4㎞/Lを大幅に上回った。
トヨタのハイブリッド技術は、もはや世界中のどのメーカーも追随できないほどになった。

一方、2代目となる日産 ノートは、2012年のデビューだ。
発売当初は、ガソリン車のみの設定だった。
しかし当時、国内ではハイブリッド車が無いと売れないような状況。
ハイブリッド車への要望がどんどん強まっていく中で、2016年に日産は待望のノートe-POWERを投入した。

ノート e-POWER NISMO S

このノートe-POWERは、日産がもつEV(電気自動車)の技術を上手く転用した、シリーズハイブリッドシステムをもつ。
シリーズハイブリッドシステムは、エンジンは発電に徹し、モーターだけで走行するというシンプルなもの。
駆動用モーターなどは、EVのリーフ用を転用するなどし、開発期間やコストを抑えた。
これにより、このクラスでは圧倒的な力強さを誇りながら、低燃費を実現。

ノートe-POWERは、発売直後から大ヒットする。
ノートは、e-POWER人気により、モデル末期ながら2018年度登録車新車販売台数ナンバー1に輝いている。

ヤリスの特徴

ライバル車の追随を許さない、圧倒的な低燃費性能と先進予防安全装備

新型ヤリスで注目したいのは、やはりハイブリッド車の燃費性能だ。
36.0km/L(WLTCモード)という超低燃費は、世界ナンバー1といえる実力。
燃費を競い合っていたホンダでさえも、新型フィットの燃費は29.4km/Lにとどまっている。
もはや、トヨタに燃費性能で勝てる自動車メーカーは皆無といった状態だ。

新型ヤリスの外装

クラスを超えた高級車並みの予防安全装備が用意されたことも、新型ヤリスの魅力だ。
昼夜対応の歩行者検知式自動ブレーキの他に、交差点右折時の対向直進車、右左折時の対向方向から来る横断歩行者検知機能もプラスされている。

ノートの特徴

e-POWERの力強い加速力が魅力

2代目ノートで注目したいのは、やはりe-POWERの力強い加速力だ。
エンジンは頻繁に始動して発電するものの、モータードライブ車特有のアクセルレスポンスに優れたフィーリングは、EV(電気自動車)そのものといえる。
ガソリン車しか乗ったことの無い人にとっては、とても新鮮に感じるだろう。

ノート e-POWER NISMO Sの外装

ノートには、1.2LのHR12DDR型と呼ばれるエンジンを搭載したモデルがある。
このエンジンは、なかなかユニークだ。
ミラーサイクル方式と呼ばれる低燃費技術を使い、さらにスーパーチャージャーをプラス。
通常は1.2L車並みの燃費なのだが、パワーが必要なときには、スーパーチャージャーが過給して1.5L車並みの力強さをもつ。

1.燃費比較

ヤリスの評価は4.5点
ノートの評価は3.5点

世界が驚愕する超低燃費のヤリス。今一歩のノート

ハイブリッド車の燃費を比べると、新型ヤリスハイブリッドの燃費値は36.0km/L(WLTCモード)。
ノートe-POWERは、37.2㎞/L(JC08モード)となる。
車種にもよるが、WLTCモードはJC08モードよりざっくり10~15%程度燃費が悪くなるようだ。
そこで、ノートe-POWERの燃費をWLTCモードに換算すると33.4~31.6km/L程度になる。
燃費値では、やはりヤリスの圧勝だ。

実燃費面では、ヤリスハイブリッドは郊外路で40.0km/Lを楽々超える燃費値を記録した。
ノートe-POWERは、30.0km/Lは超えても40.0km/Lには少し遠い状態だった。
燃費値でも、やはりヤリスの勝ちということになる。

ヤリスに搭載されているハイブリッドシステムは、ほぼ新開発のもの。
バッテリーは、ニッケル水素から高効率のリチウムイオンに変更され、エンジンも従来の1.5L直4から、新開発の1.5L直列3気筒M15A型に変更されている。
これらが、この超低燃費を実現しているのだ。

一方、ガソリン車については、新型ヤリスは1.5Lと1.0Lの2機種が設定された。
新開発された直3 1.5Lエンジンの出力は120ps&145Nmで、燃費は21.6km/L(WLTCモード)。
直3 1.0Lエンジンの出力は69ps&92Nm、燃費は20.2km/Lだ。

新型ヤリスのエンジンルーム

ただこの2機種のエンジン、残念なことにアイドリングストップ機能が装着されていない。
全世界的にCO2排出減が叫ばれている中、トヨタの環境問題に対する姿勢に疑問が持たれる仕様となっている。

対するノートは、1.2L自然吸気の燃費が23.4km/L(JC08モード)、出力は79ps&106Nm。
そして、1.2Lスーパーチャージャー付エンジンの燃費は26.2km/Lで、出力は98ps&142Nmとなっている。

ノート e-POWER NISMO Sのエンジンルーム

ガソリンエンジンでも、アイドリングストップが付いていれば、ヤリスはノートを超える実力といえそうだ。

2.価格比較

ヤリスの評価は3点
ノートの評価は2.5点

やや高めの価格設定のヤリス、さらに高いノート

ヤリスの上級グレードである、ハイブリッドZの価格は2,295,000円。
ノートe-POWERの上級グレードである、メダリストの価格は2,396,900円となっている。
価格差は約10万円で、ノートe-POWERがやや高い。

ノートは15インチアルミホイールが標準設定だが、ヤリスは15インチスチールホイール。
逆にヤリスはサイド&カーテンエアバッグが標準設定なのに対して、ノートはカーテンエアバッグがオプション設定だ。
それぞれ微妙な差があるのだが、予防安全装備の機能差などを含めると、ノートe-POWERの価格は高めの印象となる。
ガソリン車も同様の傾向だ。

3.購入時の値引き術

ヤリスの評価は3点
ノートの評価は4.5点

ノートは大幅値引き中!ヤリスも、交渉次第では値引きの期待大

ヤリスは、2020年2月に登場したばかりの新型車。
そのため、しばらくの間は値引きゼロベースとなるのが通常だ。
しかし、新型コロナウイルスによる不況や消費税増税の影響、ライバル車フィットが同時期にフルモデルチェンジしたこともあり、非常に厳しいマーケット状況となっている。
そのため、上手く交渉すればそこそこの値引きを引き出すことが可能だ。
重要なのは、ライバル車と競合させること。
新型車同士であるフィットの見積書を、先に取っておくとよい。
できれば、ノートの見積書も用意しておきたい。
不況で顧客の奪い合い状態となっている今、顧客を逃がさないために、営業マンは一定の値引きを提示するしかない状況だ。

一方、ノートはすでにモデル末期なので値引き幅が拡大中だ。
加えて、ヤリスやフィットと競合されれば性能面で競うのは厳しいので、値引き勝負に出てくる可能性が極めて高い。
ノートの価格はやや高めの設定なので、商談時には「支払価格が安い方を買う予定」とアピールして、ダイレクトに大幅値引きを要求してみるのもよい。
ノートは2020年度内にフルモデルチェンジする可能性もある。
そこで「すぐ旧型車になるのだから、値引き額が大きければ買う」とストレートに商談してもよいだろう。

4.デザイン比較

ヤリスの評価は4点
ノートの評価は3点

スポーティな走りを期待させるヤリス、個性的で洗練されたデザインのノート

ヤリスは、運動性能にこだわったモデルだ。
デザインにおいても、ひと目でそれが伝わるスポーティなデザインに仕上げられている。
デザインコンセプトは「B-Dash!」。
「大胆(BOLD)に、活発(BRISK)に、そして美しく(BEAUTY)。鋭い加速で、弾丸のようにダッシュ!」だ。
スポーティなだけでなく、大きく広げられたバンパーやグリル、ツリ目のヘッドライトなどで、睨みの効いた迫力あるフロントフェイスとなっている。

新型ヤリスのフロントフェイス

スタンスがよいのも特徴。
ボディ下部にから上部に向けて、やや絞り込んだシルエットになっていて、小さなボディながら安定感がある。
リヤフェンダーは、やや張り出したブリースターフェンダー風にデザインされている。
スポーツカー的なデザイン手法が使われていて、たくましさあふれるリヤビューだ。

一方ノートのデザインは、スカッシュラインと呼ばれる個性的なボディサイドのキャラクターラインが印象的だ。
フロントフェイスには、日産のデザインアイコンであるVモーショングリルを装着。
やや太めのフレームにより、存在感あるフロントフェイスとなっている。

ノート e-POWER NISMO Sのフロントフェイス

ノートのデザインは、幾度となく改良が加えられてきて、洗練さが増してきた。
2012年に登場したモデルとは思えないほど、古臭さは感じない。
ただインテリアはあまり改良が加えられなかったこともあり、少々古さを感じさせるデザインとなっている。

新型ヤリスの内装
ノート e-POWER NISMO Sの内装

5.室内空間と使い勝手

ヤリスの評価は3点
ノートの評価は3.5点

ややタイトな室内空間となったヤリス、余裕と開放感のあるノート

ヤリスのボディサイズは、全長3,940×全幅1,695×全高1,500mm、ホイールベース2,550mm。
対するノートは、全長4,100×全幅1,695×全高1,520mm、ホイールベース2,600mm。
ノートのボディサイズは、ヤリスに対して全長+160mm、全高+20mm、ホイールベース+50mmとなっている。
ノートの方がヤリスよりやや大きい。
そのため、室内の居住スペースはノートが上回る。

そもそもヤリスは燃費を向上させるために、ボディ後端を低く設定し、空気抵抗を減らしている。
この影響で、後席の頭上スペースはやや狭い。
さらに、上部に向かって絞り込むデザインとなっていることから、横方向のスペースも少なく、後席はかなりタイトな空間となっている。
後席の乗り降りは、足抜き性が今ひとつだ。
リヤドアの開閉角度も小さめなので、大柄な人やお年寄りは少々乗り降りがしにくい。
ヤリスは、室内スペースよりも燃費性能と運動性能、デザインを優先した印象が強い。

新型ヤリスの後席

一方、ノートの室内スペースはボディサイズが大きいこともあり、十分なスペースが確保されている。
着座位置が高く、乗り降りもしやすい。
とくに、上部のスペースは余裕があり、開放感ある室内となっている。

ノート e-POWER NISMO Sの後席

使い勝手面で、おすすめしたいのはヤリスハイブリッドの100V・1500Wのアクセサリーコンセントだ。
これは、停電などの非常時に役立つ機能。
ハイブリッド用の大容量バッテリーを活用したもので、スマートフォンだけでなく、家電などへの電力供給も可能だ。
電力が無くなれば、エンジンを始動させて発電ができるので、電源車として活用できる。
オプション設定となっているのが残念だが、積極的に選びたい。
ノートe-POWERもハイブリッド車だが、こうした機能はない。

新型ヤリスの運転席
ノート e-POWER NISMO Sの運転席

6.安全装備の比較

ヤリスの評価は4.5点
ノートの評価は3点

クラスを超えた予防安全装備を得たヤリス、設計は古いがなかなか高いレベルのノート

ヤリスには、クラスを超えた高いレベルの予防安全装備「トヨタ セーフティセンス」が用意された。
メインシステムは、ミリ波レーダー+単眼カメラ方式を継続採用。
シンプルな組み合わせだが、検知能力を大幅に向上している。
自動ブレーキは、昼夜の歩行者と昼間の自転車を検知する。
これだけでも、クラストップレベルの実力を誇る。
しかしさらに、検知機能が向上したことで、交差点右折時の対向直進車、右左折時の対向方向から来る横断歩行者も検知し、衝突を回避、被害軽減が可能となった。
「慌てて右折して、前方の歩行者に気がつかず衝突」といった、ありがちな事故リスクを軽減してくれる。

トヨタには多くの高級車があるので、このような装備は本来なら、高級車から装備される。
しかし高級車より先に、ヤリスがトヨタ車として初めてこの機能を搭載した。
一部の高級車に装備されていた機能が、コンパクトカーのヤリスに用意されたことは、高く評価できる。
これによりヤリスは、世界トップレベルの予防安全装備を誇るコンパクトカーとなった。

しかし、こうした素晴らしい技術も全車標準装備にしなければ意味がない。
クルマは、扱い方を間違えば人を傷つける道具になる。
交通死亡事故は、大きな社会問題だ。
人を傷つけることもある道具を売る自動車メーカーは、技術で人の命が救えるのなら、積極的に開発し標準装備化を進め、社会的な責任を果たす義務がある。
ヤリスは一部グレードに「トヨタ セーフティセンス」が標準装備されていない。
これでは、社会的な責任を果たしていない。
「装備を削り、エントリーグレードの価格を下げて安価に見せ、販売に結びつけよう」という考え方は、理解できない訳ではない。
しかし、安全装備はすべてのグレードにおいて担保されるべきだ。

ノートについては設計こそ古いが、なかなか高いレベルの予防安全装備を得ている。
しかし、ノートもヤリス同様、エントリーグレードには予防安全装備が装備されていない。
カーテンエアバッグもオプション設定と、物足りない仕様になっている。
また、自動ブレーキなどの機能面は、ヤリスには及ばない。

ただ、移動物検知機能式のアラウンドビューモニターは、ヤリスには無い機能だ。
クルマの周囲の映像を合成し、俯瞰から見た映像にする点はヤリスと同じだが、ノートは移動物を検知することができる。
この機能は、例えば「モニターを見ながらバックしている際、カメラの映像外から人や自転車が接近してきて接触する」といったリスクを軽減してくれる。

7.走行性能の比較

ヤリスの評価は4.5点
ノートの評価は3.5点

スポーティで気持ちよく走るヤリス、古さを隠せないノート

ヤリスには、新開発されたGA-Bプラットフォームが採用されている。
このプラットフォームは、運動性能をアップさせるために軽量・低重心化が図られているのが特徴。
ヤリスはこのGA-Bプラットフォームの恩恵を非常に大きく受け、先代モデルと比べものにならないくらい運動性能が向上している。

とくに、爽快な走りが楽しめたのがハイブリッド車だ。
大きく重いリチウムイオンバッテリーを、リヤシート下付近の低い位置に設置したことで、重心が下がって安定感が増している。
また、FF(前輪駆動)車は一般的に、重量バランス的に前方が重くなるというデメリットがあるが、ヤリスはハイブリッド用バッテリーを後方に設置したことで、前後バランスが大きく改善されている。
そのため、ヤリスハイブリッドのハンドリングは、シャープで安定している。
グリグリと良く曲がり、爽快な走りが楽しめる。

ヤリスハイブリッドのシステム出力は、116ps。
ヴィッツハイブリッドの100psと比べると、大幅にパワーアップしている。
従来のハイブリッド車にあったラバーバンドフィールも影を潜め、アクセルレスポンスも良好だ。
ニッケル水素からリチウムイオンバッテリーに変更されるなど、電気の出し入れがより効率的になったことで、モーター走行領域が増えている。
ヴィッツハイブリッドと比べると、かなりモーターの存在感が強いフィーリングが印象的だ。
通常走行時には、出来る限りエンジンをかけることなくモーターのみで走行しようとする。
結果的に、大幅に燃費性能も向上した。

新開発となった1.5L直3エンジン搭載モデルの出力は、120ps&145Nm。
スペック的には平均レベルだ。
このエンジン、レヴリミットが6,600回転と、今時のエンジンとしてはかなり高回転型となっている。
高回転型なので気持ちよく伸びるタイプのエンジンかと思っていたが、やや眠たい感じの回転フィールだったのは少々残念だった。
ただ、ガソリン車はハイブリッド車より車重が60~70㎏程度軽いため、なかなかパワフル。
カーブなどでも軽快感があり、キビキビ走る。

ヤリスの乗り心地は、スポーティな走りを実現するため、やや硬めな印象を受ける。
しかし、ある程度速度が出ると、硬めのサスペンションセッティングながら、路面追従性は良好。
不快さは感じない。静粛性も高い。

対するノートe-POWERの駆動用モーターは、EV(電気自動車)のリーフと同じもの。
このモーターは254Nmという、自然吸気2.5L車並みの大トルクを発生する。
これだけの大トルクがあれば、Bセグメントのコンパクトカーであるノートe-POWERには十分過ぎるほど。
ノートe-POWERの車重は1,210㎏とやや重いが、アクセルをグッと床まで踏み込むと、頭を後方に持っていかれるほどの力強い加速が得られる。
加速は滑らかで、まさにEVの加速感だ。
このクラスを超えた力強さが、ノートe-POWERが売れた理由のひとつでもある。

しかし、ノートe-POWERのバッテリー容量は小さい。
そのため少しEV走行すると、すぐにエンジンがかかる。
しかも、遮音や吸音が物足りなく、走行中でもやや賑やかな印象だ。

なお、ノートe-POWERの機能の中でユニークなのが「e-POWER Drive」だ。
これは、回生ブレーキの効き具合をアクセル操作ひとつでコントロールできるという機能。
アクセル操作だけで発進・停止が可能なため、アクセルとブレーキの踏み換えが大幅に減り、疲労軽減効果がある。

ノートe-POWERは、車重が重くなりボディ剛性も上がり、ガソリン車と比べるとしっとりとした上質な乗り心地になった。
しかしヤリスと比べてしまうと、低速から高速までゴツゴツとした乗り味や、静粛性は大きな差がある。
走行性能面でも、俊敏さや直進安定性はヤリスが勝っている。

ヤリスハイブリッドとノートe-POWERの走行性能を比較すると、ほぼすべての面でヤリスが勝っている。
ノートは2012年にデビューしたモデルなので設計が古く、仕方のない部分でもある。

8、リセールバリュー比較

ヤリスの評価は4点
ノートの評価は3.5点

売れ過ぎなければ高値維持のヤリス、モデル末期で下降傾向のノート

ヤリスは好調な販売が続いており、このまま行けば高値を維持しそうだ。

ただし、懸念材料もある。
同じクラスのコンパクトカー、アクアは爆発的な販売台数を記録した一方、中古車マーケットに大量のアクアが流通したため飽和状態となり、価格を徐々に落としていった。
ヤリスもアクアと同じように、人気ゆえの価格の下落といった道を歩む可能性もある。

対するノートは2012年の登場、e-POWERは2016年の登場だ。
前期モデルは、すでに価格が付くか付かないかギリギリのラインに入っている。
2016年以降のe-POWERは、まだ高年式ということもあり、まずまずのリセールバリューを維持している。
ノートには、ニスモやオーテックと呼ばれるカスタマイズ車があるが、これらのモデルは非常に人気が高く、中古車流通量も少ないので高値維持だ。

全般的にトヨタ車の中古車価格は高く、ヤリスも同様。
ノートも、日産車の中ではやや高めのリセールバリューを維持しているものの、ヤリスにはやや届かない状況になるだろう。

9.まとめ・総合評価

ヤリスの総合点は30.5点/40点
フィットの総合点は27点/40点

室内スペースや値引き以外においてヤリスが圧倒

ヤリスは新型車。
対してノートは2012年にデビューし、モデル末期に入っている。
これだけ設計時期が違うと、もはやノートがヤリスに勝る部分を探すことは難しい。
これは、仕方の無いことだ。

しかし見方を変えると、ノートe-POWERは燃費ではヤリスに負けるものの、燃費性能では健闘しているといえるレベルだ。
室内スペースは、ボディサイズがやや大きいこともありノートが圧勝。
車両価格は高めだが、現在モデル末期の大バーゲン中という点も魅力だ。
値引きは、ヤリスより大幅に大きいだろう。
値引きにより、ヤリスより大幅に安価となり、走行性能より後席スペース重視であるのであれば、ノートという選択もありだ。

ただ、後席スペースをそれほど重要視しないのであれば、ヤリスの非常に高い完成度は魅力。
オプションの安全装備をフル装着すれば、クラストップレベルの安全性能、走る楽しさ、超低燃費というメリットが手に入る。

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員