スズキ スイフトスポーツスズキは、コンパクトカーのスイフトをベースとしたスポーツモデル「スイフトスポーツ」をフルモデルチェンジし、発売を開始した。




  1. 目次
  2. ■ 安価なスポーツモデルとして売り続けるモデル

  3. ■ 初のターボエンジン搭載!

  4. ■ MTにも負けないダイレクト感とイージードライブを可能に

  5. ■ 燃費性能は物足りない結果に

  6. ■ 軽量ボディにパワフルなエンジン、加速力に期待!!

  7. ■ 数多くの専用パーツ装着。安定感を増しスポーティな雰囲気に

  8. ■ 優れた安全装備用意するものの、標準装備にはならず

  9. ■ スイフトスポーツのライバル車は?

  10. ■ スズキ スイフトスポーツの価格


安価なスポーツモデルとして売り続けるモデル


スイフトスポーツは、このモデルで4代目となる。歴代スイフトスポーツは、安価なスポーツモデルとしての価値ある存在で、多くのファンを生み出している。昨今のスポーツカーの人気低迷により、高額化、撤退もしくはモデルチェンジをしないスポーツカーが多い中、安価なスポーツモデルとして、その価値を提供し続けている数少ないモデルだ。

販売台数が少なくても売り続ける理由とは?

スイフトスポーツは、一定の支持があるモデルとはいえ、標準モデルに比べれば販売台数は少ない。また、専用設計部分も多くコストもかかっている。いつ撤退してもおかしくないのだが、スズキは売り続けている。売れないクルマは、すぐに切り捨てる傾向が強いスズキだが、スイフトスポーツだけは異なる。これは、異例ともいえるもの。じっくりと育てていくモデルという認識が高く、スズキ社内でも、スイフトスポーツのファンが多いというのも十分に納得がいく。

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初のターボエンジン搭載!


スズキ スイフトスポーツ4代目となるスイフトスポーツには、歴代モデルから初のターボエンジンが搭載された。このターボエンジンは、エスクードにも搭載されているものと同じで、1.4L直4のK14C型ブースタージェットエンジンだ。このエンジンをベースにスイフトスポーツ用に専用チューニングした。その結果、エスクードより出力がアップされ140ps&230Nmを発揮する。この最大トルクは、自然吸気2.3エンジン相当となる大トルクを誇る。

このターボエンジンにしたことで、アフターマーケットを中心に話題になる可能性が高い。ターボエンジンは、コンピューターチューニングを含め、エンジンチューニングの幅が広く、色々な楽しみ方ができる

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MTにも負けないダイレクト感とイージードライブを可能に


スズキ スイフトスポーツこのターボエンジンと組み合わされるミッションは6速MTと6速ATが用意された。先代スイフトスポーツは、CVTだった。CVTは、ややダイレクト感に欠けるフィーリングということもあり、評判はあまり高くなくクルマの魅力を生かし切れていなかった。今回、6速ATになったことで、MTにも負けないダイレクト感とイージードライブが可能となり、より多くのドライバーがスポーツドライビングを楽しめるクルマになった。

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燃費性能は物足りない結果に


そして、燃費性能は、6速MT車が16.4km/Lで6速AT車は16.2km/Lとなった。この燃費値は少々物足りない。スイフトスポーツ6速ATの車重は、わずか990㎏。同じようなスポーツモデルであるフォルクスワーゲン ポロGTIの車重は1,240㎏で、燃費は17.2㎞/L。スイフトスポーツより、250㎏も車重が重く、排気量が大きい1.8Lターボエンジンが搭載されている。この差は、大きい。

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アイドリングストップ機能なしが燃費性能に影響


スズキ スイフトスポーツ燃費性能で大差を付けられている大きな理由のひとつが、スイフトスポーツにはアイドリングストップ機能が無いことだ。CO2の低減は、全世界的な課題でもある。スポーツモデルだからといって、CO2の排出量を気にしなくていいという理由はない。社会の一員として、未来の環境を守るための安価な技術があるのなら、自ら積極的に装備する責任がスズキにはある。

軽量ボディにパワフルなエンジン、加速力に期待!!


IMG_8447スイフトスポーツには、標準車のスイフトと同様に新プラットフォーム(車台)「HEARTECT(ハーテクト)」が採用されている。このプラットフォームには、スズキの軽量化技術が投入されており、とにかく軽い。先代スイフトスポーツと比べると、70kgも軽量化されている。スイフトスポーツの車重は、MT車で970㎏と非常に軽い。標準車もこの軽量ボディの恩恵で、きびきびとした走りを披露した。この軽量ボディに、パワフルな1.4Lターボの140ps&230Nmのエンジンが搭載されたことにより、どんな加速力をみせつけるのか非常に楽しみだ。誰もが期待する部分でもある。

ワイドトレッド化でより高い旋回性能を得る

そして、新型スイフトでは、より高い旋回性能を得るためにワイドトレッド化。国内仕様のスイフトスポーツとして、初の3ナンバーサイズのボディとなった。ボディサイズは、全長3,890×全幅1,735×全高1,500㎜。トレッドは、前1,510㎜、後1,515㎜となった。標準車のスイフトRStのトレッドが前1,480㎜、後1,485㎜なので前後とも30㎜ワイドになっている。

空力特性改善とロール剛性最適化で走行性能を高める

スズキ スイフトスポーツまた、空力特性も改善され、揚力低減と空気抵抗の低減を実現。空気抵抗は、先代スイフトスポーツ比で約10%低減した。

足回り関連では、専用スタビライザーやコイルスプリング、ブッシュ類などを採用。ロール剛性を最適化。そして、スイフトスポーツの走行性能を高める減衰特性をもつモンローのフロントストラット、リヤショックアブソーバーを採用した。

数多くの専用パーツ装着。安定感を増しスポーティな雰囲気に


スズキ スイフトスポーツスイフトスポーツは、当然外観もよりスポーティなものへ変更され差別化されている。フロントフェイスは、専用バンパー&グリルを装備。

リヤビューは、ボディがワイド化されたこともあり、ドッシリとした安定感が増した。カーボン調シボを施したフロントグリルとバンパー下部の処理により、なかなかスポーティな雰囲気にまとめられている。また、ディフューザー風のリヤバンパーサイドに配された太めの2本出しマフラーは迫力満点だ。

インテリアもかなり満足度の高い仕上がりに

インテリアにも多くの専用装備が装着されている。大きな部分では、フロントシートに体をしっかりと支えてくれるバケットシートタイプの専用シートを装備。

タコメーターもスポーツモデルらしく盤色を赤に、スピードメーターの盤色をダークシルバーとした。また、メーター中央に配された高精彩の4.2インチ大型カラードット液晶のマルチインフォメーションディスプレイを設置。ブースト計と油温計を追加されている。

その他、大小数多くの専用装備が装着されており、かなり満足度の高い仕上がりになっている。

優れた安全装備用意するものの、標準装備にはならず


スイフトには、優れた先進予防安全装備が用意された。スズキ初の車線逸脱抑制機能があり、デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)は、さらに進化している。デュアルセンサーブレーキサポートとセットオプションとなるセーフティパッケージには、誤発進抑制機能(6MT車を除く)、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能と、ハイビームアシスト機能が同時装着される。その他、カーテンエアバッグ&フロントシートサイドエアバッグ、アダプティブクルーズコントロール(ACC)を装備。一定水準の安全装備が用意された。ただし、前述したように標準装備化されていない。今や、軽自動車のホンダN-BOXでも全車に歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備である「ホンダセンシング」を標準装備化する時代だ。

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求められるのは標準装備化

スズキは、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備のオプション化や、こうした環境技術を軽視する傾向が強い。そもそも、クルマが環境破壊の一端を担い、多くの交通死亡事故を起こしてきた。クルマが社会の一員で、より好かれる存在であるためには、まずこうしたことを改善していく必要がある。それが、環境を悪化させ交通死亡事故を起こしているクルマという製品を売っているメーカーの責任だ。

こうした自らの責任を放棄して、オプション化し環境と安全を守るのは顧客の責任とするやり方は、自らの責任を放棄しているのと同じだ。売値ばかりを気にするあまり、尊敬され愛されることを忘れていては、スズキというメーカーのブランド力は下がる一方だろう。顧客は単に安いだけのクルマが欲しいのではなく、より安く安全なクルマを求めているのだ。

スイフトスポーツのライバル車は?


スイフトスポーツは、ターボモデルなので直接のライバルとなりそうなモデルはない。ライバルに近いのは、日産マーチニスモSで価格は約184万円。マーチニスモSは、1.5L自然吸気エンジンなので116ps&156Nmとなる。スイフトスポーツほどパワフルではない。その他、ややボディサイズが大きくなるが、ノートニスモSやヴィッツGR SPORTなどもあるが、どれも価格は200万円を軽々超える。それなのに、スイフトスポーツほどの出力はないという状況だ。

こうして比べてみると、スイフトスポーツのコストパフォーマンスが非常に際立っていることがわかる。

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スズキ スイフトスポーツの価格


スイフトスポーツの価格は、1,836,000円(6MT)となった。やや価格はアップしているものの、相変わらずコストパフォーマンスに優れた価格設定だ。
・6速MT 1,836,000円
・6速AT 1,906,200円

セーフティパッケージは必ず選択すべき

ただ、重要な安全装備はオプションなので、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備がセットになったセーフティパッケージ(86,400円)をオプション選択する必要がある。この分をプラスしても約192万円。スペックや装備を考えると、これで200万円以下というのは魅力的な価格といえる。

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執筆者プロフィール
クルマ評論家 CORISM代表
大岡 智彦 氏

CORISM(http://www.corism.com/)編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員。


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