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ハンガリーで生産され輸入されるコンパクトSUV
違うクルマ?と思うほどの大胆フェイスチェンジ
なんとミッションはCVTから6速ATに大変更!
スズキ SX4 Sクロスの選び方
日本マーケットに合うとは言い難い
スズキ SX4 Sクロス価格

スズキは、コンパクトSUVであるSX4 Sクロス(S-CROSS)大幅改良し、2017年7月6日から発売を開始する。

ハンガリーのマジャールスズキ社で生産し日本へ輸入されている。

ハンガリーで生産され輸入されるコンパクトSUV

SX4 Sクロスは、2015年に登場した。ハンガリーのマジャールスズキ社で2013年8月より生産が開始され、欧州や中南米、大洋州、アフリカ等へ輸出されている世界戦略車でもある。

ボディサイズとエンジン

改良前のSX4 Sクロスのボディサイズは、全長4,300×全幅1,765×全高1,575mm。いわゆるBセグメントのSUVで、マツダCX-3やホンダ ヴェゼルなどのクラスに属している。都市部での使いやすさが求められるクラスだ。SX4 Sクロスは、欧州や発展途上国向けがメインということもあり、日本での扱いやすさにそれほどこだわってはいない。そのため、全高がやや微妙で、わずかに全高が1,550mmをオーバーしている。つまり、都市部に多い立体駐車場の全高制限はクリアしていないのだ。

搭載されたエンジンは、M16A型1.6Lだ。出力は117PS&151Nm。平均的な数値となっている。組み合わされるミッションは、CVTで変速比幅が大きい副変速機付き。より、エンジンの効率が良い回転域を選択し走ることができる。

改良前の燃費はアイドリングストップ機能なし

改良前のSX4 Sクロスの燃費は、2WD車が18.2km/L、4WD車は17.2km/。日本車としては、あまりパッとしない数値になっている。これは、ライバル車となるヴェゼルの1.5L車の燃費である20.6㎞/L(FF)に対して、大きく引き離されている。大きな理由は、なんと今時のクルマとしては珍しくアイドリングストップ機能が装備されていないためだ。CO2低減が叫ばれる中、未だこうした仕様が投入されること自体異例だ。

違うクルマ?と思うほどの大胆フェイスチェンジ

スズキは、今回の改良を一部改良と呼んでいるが、マイナーチェンジ以上の大幅な変更が加えられている。すぐに気が付く部分が、フロントフェイスのデザイン。ヘッドランプ、フロントバンパー、フロントグリル、フロントボンネットフードを大胆に変更した。もはや、従来のSX4 Sクロスの面影は一切なく、まるで別のクルマのように見える。押し出し感のあるグリルにより、迫力のある顔となった。

デザイン変更の理由は欧州のニーズに合わせるため

通常、ここまで大幅にデザイン変更されることは滅多にない。まれに、デザインがマーケットで酷評を受け、売れなくなったクルマがモデル途中で大幅にデザインを変更することがある。今回のSX4 Sクロスもそうした背景があったと推測できる。欧州では、こうした押し出し感のあるSUVのデザインが好まれる傾向が強いという。今回の改良は、こうしたニーズが反映されたものだろう。

リヤデザインは上質感をアップ

リヤのデザインは、とくに大きな変更はないがヘッドランプ同様に、リヤコンビランプにLEDを採用された。インテリアも同様に、変更は少なくエアコンルーバーガーニッシュをサテンメッキ加飾し、インパネセンターガーニッシュにピアノブラック塗装を施した上質感を出している。

なんとミッションはCVTから6速ATに大変更!

フェイスチェンジと同様に、大きな変更点はミッションだ。改良前はCVTだったが、なんと6速ATへ変更された。フェイスチェンジ同様、モデル途中でミッションまで変えることはかなり珍しい。これも、欧州マーケットがCVTを嫌う傾向にあることを反映したと思われる。

ミッション変更により燃費はさらにダウン

このミッションの変更は、燃費値にダメージを与えたようだ。燃費はFF車が18.2㎞/Lから16.2㎞/Lへ大きくダウン。これは、CVTの変速比が4.006~0.550であるのに対して、6ATは4.666~0.685と狭い。CVTは、エンジンの効率が良い回転数を積極的に使えるため燃費が良くなる。また、6ATよりハイギヤードに設定されているので、高速道路ではエンジンの回転を下げることができ、燃費が向上する。こうしたことが燃費ダウンの要因だろう。

スズキ SX4 Sクロスの選び方

SX4 Sクロスの選び方は簡単だ。グレードは1つしかないので、4WDかFF(前輪駆動)かという選択になる。FFと4WDとの価格差は、約22万円高になっているので。慎重に選びたい。
降雪地域に住んでいたり、ウインタースポーツを積極的にするという人以外は、FFでも十分だろう。

日本仕様のSX-4 Sクロスは安全装備が貧弱

SX4 Sクロスの難点は、燃費性能だけではない。まず、予防安全装備が物足りない。すでに、軽自動車で歩行者検知式自動ブレーキを含む優れた先進予防装備を用意しているスズキなのに、SX4 Sクロスにはこうした装備が用意されていないのだ。また、サイド&カーテンエアバッグも装備されていない。日本仕様のSX-4 Sクロスは、かなりエンジンも含め設定が貧弱だ。

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困ったことに、欧州の先進国向けの仕様には、サイド&カーテンエアバッグだけでなく、低速域の衝突軽減ブレーキであるレーダーブレーキサポートまで用意されている。その上、エンジンラインアップも魅力的だ。1.0Lと1.4Lのブースタージェットエンジンや、1.6Lディーゼルまで用意されている。アイドリングストップさえ装備されていない1.6Lエンジンなどは、逆に用意されていないのだ。

日本マーケットに合うとは言い難い

もはや、日本に導入されているSX4 Sクロスは、発展途上国向けと思えるほど割り切った仕様であることがわかる。とても、日本マーケットに合うとは言い難い。日本メーカーが、こうした日本仕様にしてしまったことさえ疑問だ。より、安全性能と燃費を高めたコンパクトSUVであるエスクードが併売とされていることもあり、より安価な設定にしたいという狙いもわからないでもない。

しかし、顧客が欲しいのは安かろう悪かろうなクルマではない。安くてよいクルマだ。単に安さだけの目的でSX4 Sクロスの設定をしたことで、逆にスズキのブランドイメージの落とすことにもなる。当然、売れなくなれば大幅値引きで安売りすることになり、リセールバリューが下がるという結果になる。

スズキ SX4 Sクロス価格

スズキ SX4 Sクロスの車両価格は以下の通り。

・SX4 S-CROSS 2WD 2,062,800円/4WD 2,278,800円