人気中古車 高級セダン おすすめランキング2016夏

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この夏おすすめの中古車・高級セダンを聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1日産 スカイラインハイブリッド

    日産 スカイラインハイブリッド

    スカイラインハイブリッドは、3.5L V6エンジン+1モーター2クラッチ方式のハイブリッドシステムを搭載している。スカイラインという名前は付いているものの、北米を中心とした高級車ブランド、インフィニティQ50として売られている。スカイラインハイブリッドは、インフィニティと同等のクオリティをもつということになる。だが、国産セダンは人気が低い。スカイラインハイブリッドの売れ筋グレードは、新車価格で500万円を超える。しかし、2014年式で370万円ほどの予算があれば上質なものが買えるようになっている。わずか2年で130万円以上も安くなっているのだ。高級セダンであり、低燃費車でありがら買い得感のあるクルマになっている。

  • RANKING BEST 2BMW 5シリーズ

    BMW 5シリーズ

    BMW5シリーズは2010年に登場しており、モデル末期に入っている。デビュー直後の5シリーズは、ガソリン車のみの設定となっているが、モデル途中から2.0Lクリーンディーゼルを搭載している。新車価格はグレードにより異なるが600~1,000万円くらいの幅がある高級車だ。そのため、中古車の価格幅は広い。ただ、5シリーズは輸入車だがあまりリセールバリューが高くなく、2011年式まで古くなると230万円程度から程度の良いモデルが選べるようになっている。車両によってまちまちだが、新車価格の半額以下になってきており、中古車らしい買い得感がある。

  • RANKING BEST 3ボルボ S60

    ボルボ S60

    ボルボS60は、2011年に登場。デビュー時には、1.6Lターボと3.0Lターボが用意されていた。エントリグレードは、375万円からという戦略的な価格設定だった。その後、クリーンディーゼルエンジンも搭載された。また、ボルボの歩行者検知式の自動ブレーキ「ヒューマンセーフティ」も用意されていた。2011年式になると、150万円を切っている車両も多数あり買い得感は十分。ただし、流通量が少ないため裏3位としている。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • スカイラインハイブリッド

    3.5Lという大排気量ながらハイブリッドシステムを使うことで、燃費は18.4㎞/Lとなっている。ただの3.5Lエンジン車の倍近い数値を誇るので、なかなか経済的。ただし、ハイオク仕様というのが残念なポイントだ。国産セダンは人気が無いこともあり、リセールバリューはそれほど高くないようで、500万円以上するモデルが2014年式なら350万円程度の予算があれば良質な中古車が選べる状況になっている。たった2年で150万円くらい値落ちしている計算になり、買い得感は十分。現行車なので見栄えもよい。

  • 5シリーズ

    デビュー直後の2.5L車で11.2㎞/L。最新の2.0Lターボは14.2㎞/Lまで燃費を向上させている。最新の2.0Lクリーンディーゼルの燃費は、16.6㎞/Lとなっている。燃費向上のスピードは早く、古いモデルほど燃費は明確に悪くなっているため、2011年式になると2.0Lターボを搭載した523iで250~300万円程度で十分に狙える価格になっている。600万円以上下モデルなので、こちらも5年で半額程度という状況。なかなかお買い得だ。

  • S60

    デビュー直後の1.6L車で、10・15モード燃費は12.6㎞/Lとそれほど優れた燃費値ではない。モデル途中で改良され、JC08で13.6㎞/Lまで燃費を向上させている。最新の1.5Lエンジンは16.5㎞/Lまで燃費を向上させた。燃費面で注目したいのは、最新のディーゼルエンジン。このエンジンは20.9㎞/Lという低燃費を誇る。ボルボはリセールバリューがあまり高くない。5年落ちで新車価格の半額以下になっている車両も多くお買い得だ。

装備・使い勝手
  • スカイラインハイブリッド

    スカイラインハイブリッドに搭載されている「エマージェンシーブレーキ」は、歩行者検知式の自動ブレーキではない。とても、残念なポイントだ。ただし、先行する2台前の車両まで検知、後側方衝突防止支援システム、車線逸脱防止支援システムなどもあるので、そこそこ評価できるレベルにある。ただ、最小回転半径は、5.6mと大きい。これはミニバン並みの数値。メルセデス・ベンツCクラスなどは5.1mとなっていて機動性は高い。また、トランクはハイブリッド用バッテリーがあるため、広くはない。

  • 5シリーズ

    高級車なので、ナビなどの装備は標準装備されている。装備というよりは、グレードになるのだが、やはりおすすめはMスポーツ。Mスポーツには、専用エアロや専用の内装、そして専用サスペンションなどが装備される。見た目もスポーティでカッコもよく満足感も高い。ただ、価格は高め。あえてMスポーツを外し豪華系の仕様を選ぶのも面白い。レザーシートなど豪華装備はMスポーツを上回るのだが、価格はMスポーツより安い。コストパフォーマンスに優れている。

  • S60

    最新モデルは、ボルボのウリである歩行者や自転車まで検知する自動ブレーキ関連の安全装備「インテリセーフ10」が全車に標準装備され高く評価されている。しかし、やや古いモデルは、こうした自動ブレーキ関連の安全装備がオプション装備だった。装着率が高かったので、装備されていないクルマは少ない。だが、稀に非装着の車両があるのでシッカリとチェックしておきたい。

走行性能
  • スカイラインハイブリッド

    3.5Lもの排気量のエンジンに、モーターのトルクが加わるので、スカイラインハイブリッドは、とても豪快な加速感を味わえる。際立つスムースさを兼ね備えていて、高級車として納得がいく走行性能だ。とにかくスカイラインハイブリッドの1モーター2クラッチ式のハイブリッドシステムは気持ちいい。アクセル操作に対して瞬時にクルマが反応する。運転が楽しいセダンに仕上がっている。また、ステアリングと前輪が機械的につながっていない世界初のダイレクトアダプティブステアリングが装備されている。フィーリングにやや好き嫌いがでるが、高い直進安定性とスポーティなハンドリング性能は魅力的だ。

  • 5シリーズ

    スポーツセダンの代名詞的なBMWなので、走りの質は非常に高い。50:50の重量配分は、ドライバーがクルマの中心にいる感覚になる。クルマとの一体感もあり、全長4,900㎜超という大きなボディながら、走行中はクルマが小さく感じるほどだ。とくに、専用のスポーツサスペンションを装備したMスポーツは、そうした傾向が強い。

  • S60

    1.6Lターボでもなかなかパワフルな印象が強いS60。2.0Lターボ車も、FFでは限界なのでは? と思えるほどパワフルで350Nmものトルクを前輪だけでドライブする。3.0Lターボになると306ps&400Nmにもなる。さすがにこのモデルになると4WD化されており、豪快。ただハードな走りをこなすという訳ではなく、足回りを含め適度にスポーティな味わいのセダンに仕上がっている。

デザイン
  • スカイラインハイブリッド

    日産 スカイラインハイブリッド

    スカイラインハイブリッドは、北米をメインターゲットにした高級車ブランド、インフィニティのQ50として開発されている。しかし、まったくスカイラインのDNAが消えたわけではなかった。リヤのコンビネーションランプは、往年のスカイラインをイメージさせる丸4灯をイメージしたデザインが採用。国内のスカイラインファンも少しは納得できるデザインとなっている。全体的なデザインは、なかなかスポーティなテイストで、猛禽類の鋭い目つきを連想させるヘッドライトが個性的だ。

  • 5シリーズ

    BMW 5シリーズ

    先代の5シリーズが、個性的なデザインを採用したもののそれほど高い評価を得られなかったものがあり、現行5シリーズはかなりコンサバなデザインを採用。派手さや奇抜さは無いものの、シットリとした大人の高級車的なたたずまいを感じさせる。標準車は、いかにも高級車的だが、Mスポーツの専用エアロが装着されると、なかなか精悍な印象のスポーティセダンへ変身する。

  • S60

    ボルボ S60

    ドイツ車や日本車に多いパターンが、迫力&威圧系重視のデザイン。そんな中、ひと際異彩を放つのがS60。こうしたクルマの中にも埋もれないスカンジナビアンデザインは、存在感抜群。日本では、このようなデザインの高級車はあまり好まれないが、キレイなクルマであることは間違いない。

中古車値引き交渉術

国産セダンで売れているのは、クラウンのみ。スカイラインハイブリッドのようなクラスのセダンを買う顧客は、ほとんど輸入車に流れてしまっている。そのため、スカイラインハイブリッドのリセールバリューも今ひとつで、結果的に中古車はお買い得感がある。競合させるうえで有効なのはクラウンハイブリッド。2.5Lのハイブリッドで格下、価格も安いのだが、リセールバリューが良いので価格は高め。年式ではなくスカイラインハイブリッドと価格を合わせた車両と競合させるといいだろう。クラウンハイブリッド側は、簡単に値引きに応じないが、スカイラインハイブリッド側は値引き勝負に出てくるだろう。また、ガソリン車で価格を合わせたBMW 3シリーズやメルセデス・ベンツCクラスを競合車に加えるのもいいだろう。
BMW5シリーズの直接のライバルは、メルセデス・ベンツEクラスとなる。Eクラスの方がリセールバリューは高く、中古車価格はやや高い。そのため、年式ではなく価格ベースで競合させるといい。5シリーズ側は、あまり人気がないので値引きする可能性が高い。3年以上経過したモデルで、値引き交渉が最終局面を迎えたら、有償の延長保証を無料でサービスしてもらえないかどうか交渉してみよう。販売店側にとっては、原価分の値引きで済むし、価格も比較的安いので応じやすいアイテムだ。
ボルボS60は、予算があるなら登録済み未使用車がおすすめ。300万円を切っているモデルもある。こうしたモデルは、3シリーズやCクラス、A4の中古車と競合させ、更なる値引きが引き出せればかなりお買い得だ。
年式の古いモデルは、旧型の3シリーズやCクラスなどと競合させるといいだろう。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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