総合評価
日産 スカイライン クロスオーバー フロントマスク レクサス RX フロントマスク
日産 スカイライン クロスオーバー
レクサス RX
松下宏

アメリカ向けに開発したインフィニティEXを日本でも販売することにしたもので、RXやムラーノに比べたらやや小さいとはいえ、全幅が1800mmに達するボディは限界に近い。排気量の3.7リッターは限界を超えたともいえる大きさだ。FR由来の素直な走りなどが魅力となるが、今のご時世では月に200台の少ない販売目標も当然という感じだ。

ハリアーからRXにモデルチェンジしたら、ボディが大きくなって価格も高くなった。プレミアムブランドのモデルとはいえ、日本で普通に売れるクルマではなくなったのも仕方ない。売れているRXの大半がハイブリッドのRX450hに限られるというのもうなづける話だ。もう少し手頃なクルマにしないと日本では無理だろう。

片岡英明

北米市場の要望から生まれたクロスオーバーSUVだが、独自の境地を切り拓いている。広さを割り切り、走りの味わいに徹底してこだわった。とくに2WDモデルは走りの質感が高くワゴンやクーペから乗り換えても違和感がない。日本の道路でもて余さないボディサイズも魅力といえるだろう。充実した装備を考えると買い得感は高い。

高い評価を得ているV6エンジン搭載車に加え、ハイブリッドカーのRX450hを設定しているのが強みだ。先進の安全装備も充実している。ただし、レクサスブランドの一員だけに表示価格は高めだ。モデルチェンジによってプレミアム感は高められたが、ボディサイズはひと回り大きくなった。これも問題事項のひとつといえるだろう。

国沢光宏

月間販売目標は200台! 1年間で2400台売れればいいというニッチなマーケットを狙ってきたモデルである。アメリカで競合しているBMWのX3など比べれば価格も手頃。丁寧に売れば十分日産の狙い通りの台数は可能だと思う。雪道を走る機会の多い人で、しかも「走りの質感」を重視するなら面白いチョイスかと。

レクサスを日本で立ち上げた当初は強気の価格設定が目立ったものの、苦戦中。RXあたりから若干弱気になったのだろう。同じクラスの輸入車よりずいぶんフレンドリーな価格を付けてくるようになった。装備やインテリアの質感、動力性能などを考えれば、納得できる価格になってきた。残念ながら4WD性能はイマイチです。

TOTAL
トロフィー 116点
110点