レクサス 新型「LS600h/600hL」 エクステリア

レクサス 新型「LS600h/600hL」

ハイブリッド「LS600h」シリーズが独自のデザインを採用

レクサス 新型 LS600hL "version UZ" [ボディカラー:ブラックオパールマイカ]

 2006年のデビューから約3年半。レクサスのフラッグシップサルーン「LS」シリーズが大規模なマイナーチェンジを実施した。内外装の大幅なリニューアルやラインナップの拡充、装備の更なる充実など、その変更内容は多岐に渡る。順を追って紹介していこう。

 今回のマイナーチェンジでまず最初に挙げておきたいのはデザインの刷新だろう。特にポイントとして挙げられるのは、V8 4.6リッターエンジン搭載の「LS460/LS460L」とハイブリッドモデル「LS600h/LS600hL」でエクステリアの差別化を図った点だ。当初よりLEDタイプのヘッドライトや青いレクサスマークを装着するなどして、さりげなくハイブリッドカーとしての主張をしていたLS600hシリーズだったが、今回の改良では他のレクサスハイブリッドシリーズとの共通性を感じさせる未来的な専用フロントグリルや、これに呼応する専用デザインのバンパーなどが与えられ、はっきり「別の顔」とされた。もちろんLS460シリーズも独自でフロント周りやリア周り、ホイールなどのデザイン変更が実施され、ボディカラーも各シリーズ毎に新色が用意されている。インテリアにおいては、カラーTFT液晶を用いたファイングラフィックメーターを、一部を除き標準装備化している点がニュースだ。

レクサス 新型「LS460 "version SZ"」(左)と「LS460L "version UZ"」(右)

レクサス 新型「LS460 "version SZ"」(左)と「LS460L "version UZ"」(右)

ホンキのスポーツモデル「"version SZ"」も追加

レクサス 新型「LS460 "version SZ I Package"」[ボディカラー:レッドマイカクリスタルシャイン]

 新たなバリエーションとして、LS460シリーズにスポーティな「"version SZ"」が追加された点も注目される。これがかなりの本気モードなのだ。エクステリアでは専用フロントグリルをはじめ、前後アンダースポイラーやサイドロッカーモールを、インテリアでは専用内装色「ブラック&サドルタン」や専用スポーツシートをそれぞれ新採用し、内外装でスポーティさを主張する。8速ATには専用チューンを施し、パドルシフトやブリッピング制御なども追加。これに加え、新開発の減衰力可変式ショックアブソーバーや専用チューンの電子制御エアサスペンション、さらにBBS社製専用19インチ鍛造アルミや245/45R19大径タイヤ、Brembo(ブレンボ)社製ブレーキキャリパー(フロント)などで足元を引き締める。BMWの「Mスポーツ」やメルセデスの「AMGパッケージ」にも負けないこだわりぶりに驚く。ただしパッケージ名にはレクサスのスポーツモデルの証しである"F"の名は冠していないところがまた興味深い。あくまでも「ガチガチのスポーツモデルじゃない」と静かに主張しているかのようだ。

レクサス 新型「LS460 "version SZ」専用スポーツシートと専用「ブラック&サドルタン」インテリア
レクサス 新型「LS460 "version SZ」BBS製専用19インチ鍛造アルミホイール
レクサス 新型「LS460 "version SZ」リアアンダースポイラー

ショーファー向けの贅沢モデル「"version UZ"」も新設定

レクサス 新型「LS600hL "version UZ"」 後席

 今や世界のフラッグシップカーと肩を並べるまでに至った最高級モデルのレクサス LSシリーズだが、マイナーチェンジではライバルに負けない贅沢な進化を遂げている。それを象徴するのが新パッケージ「"version UZ"」の追加設定だ。後部左側席のオットマンやリラクゼーションシステムに加え、本木目と本革の格納テーブルが備わる後席大型センターコンソールや9インチ高精細ディスプレイを備えるリアエンターテイメントシステムを標準装備とした。LS460とLS600hの各ロングモデルに用意され、従来の「"後席セパレートpackage"」に代わるショーファー向けモデルとなる。4人乗り仕様と5人乗り仕様が設定され、ディスプレイは前者が天井に、後者は前席センターコンソールにそれぞれ装着される。

レクサス 新型「LS600hL "version UZ"」(5人乗り) リアシートエンターテイメントシステム
レクサス 新型「LS600hL "version UZ"」後席
レクサス 新型「LS460L "version UZ"」(5人乗り) 後席

 また新型 LSシリーズでは、従来型に増して個性を主張する贅沢な内装材やカラーを用意。さらに内装カスタマイズプログラム「L-Select」のオプション設定も可能となっている。これはシート・インパネの各ステッチカラーを選択可能とし、実に3万通り以上のコーディネイトが楽しめるというもので、自分だけのオートクチュール内装を仕立てることが出来るというワケだ。
 このほかオートマチックハイビームやアクティブヘッドレストの標準化、ナイトビューの新設定など安全面での進化や、地デジチューナー・アンテナの標準化をはじめとする装備の更なる充実など変更点は多彩で、ここではとても全て紹介しきれないほどだ。その進化のほどは、今後「CORISM」でも試乗記などで折を見て紹介してゆく予定だから楽しみにして欲しい。
大規模なマイナーチェンジを実施したレクサスの新型「LS」。LS460シリーズの価格は、ベースモデル「LS460」(FR)796.0万円から「LS460L "version UZ"」(4WD・4人乗り/5人乗り共に)1247.0万円まで。いっぽうのハイブリッド版LS600hシリーズの価格は、ベースモデル「LS600h」1000.0万円から「LS600hL "version UZ"」(4人乗り/5人乗り共に)1550.0万円までとなっている[※価格は全て消費税込み/LS600hシリーズは全車4WD]。

レクサス 新型 LS シリーズ 内装カスタマイズプログラム「L-Select」
レクサス 新型 LS シリーズ 内装カスタマイズプログラム「L-Select」
レクサス 新型 LS シリーズ 内装カスタマイズプログラム「L-Select」
レクサス 新型 LS シリーズ 内装カスタマイズプログラム「L-Select」
レクサス 新型 LS シリーズ 内装カスタマイズプログラム「L-Select」
レクサス 新型 LS シリーズ 内装カスタマイズプログラム「L-Select」
レクサス 新型「LS600h "version S"」[ボディカラー:ホワイトパールクリスタルシャイン]
代表グレード
LS460 "version SZ"[FR]
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
5060x1875x1465mm
車両重量[kg]
1980kg
総排気量[cc]
4608cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
385ps(283kW)/6400rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
51.0kg-m(500N・m)/4100rpm
トランスミッション
8 Super ECT(スーパーインテリジェント8速AT)
10・15モード燃焼[km/l]
9.1km/L
定員[人]
5人
消費税込価格[万円]
910.0万円
発売日
2009年10月16日