話題の新型車を賢く買う方法、教えます。
日産 GT-R

日産のスーパースポーツカー、GT-Rが復活した。
従来型はスカイラインクーペを母体にするスペシャルティカーだったが、
現行型は独自のプラットフォームを備えた別個の車種に発展している。
そのために車名から「スカイライン」の名称が取れて「GT-R」のみ。
ポルシェやフェラーリに匹敵するスーパーカーをめざした。
価格も777万円と高額だが、
そこに採用されている高度なメカニズムを考えれば、むしろ買い得だ。
欧州車にこれだけの機能と性能を持たせたら、
車両本体価格は1500万円クラスになると思われる。

◆本文:渡辺陽一郎
◆データ協力:ガリバー自動車研究所

知の巻:GT-Rが人気の理由

大量生産されるクルマでありながら、手間をかけて造られる。
従来の国産スポーツカーの常識を覆す画期的なクルマ!!
GT-R
リセールバリュー: 56%〜70%

 <GT-R>で驚かされるのは走行性能だけではない。大量生産されるクルマでありながら、細かな性能検査を行った上で出荷する。量産であるがゆえに不可避的に生じる製品のバラツキを極力抑えるわけだ。かなりの手間をかけて造られるから、生産台数も限定される。1か月に1000台とされ、その内で日本に割り当てられる台数は200台だ。
 今では日本のクーペ市場は大きく冷え込み、しかも777万円の高価格車だから、月販200台は妥当な数字。そうなれば希少性が高まり、3年後の下取査定は好条件になる。新車価格の56〜70%という予測だ。
 ていねいに使って70%の下取査定になったとすれば、3年間の値落ちは30%の233万円。この金額を一般的な日本車の3年後で40%というリセールバリューに置き換えれば、388万円の車両本体価格に相当する。
 つまり、3年間で手放すことを前提にすれば、その間の実質的な価格負担は2500〜3000ccクラスのLサイズセダンと同程度だ。
 手持ちのお金に余裕があるなら、生涯に一度、3年間限定で日本が誇るスーパーカーを所有してみるのも楽しいだろう。リセールバリューが56〜70%となれば、損にはならない。

 ボディサイズは全長を4655mmに抑えたが、スーパースポーツカーとあって全幅は1895mmとワイド。全高は1370mmに抑えられている。
 プラットフォームは新開発で、サスペンションはフロント側がダブルウイッシュボーン式、リヤ側がマルチリンク式の組み合わせだ。
 搭載されるエンジンは、VR38DETT型と呼ばれる新開発のユニット。3800ccのV型6気筒エンジンにツインターボを装着し、最高出力は480馬力(6400回転)、最大トルクは60kg-m(3200〜5200回転)に達する。
 ここまでの動力性能を発揮するとなれば、従来型からの特徴だった4WDの駆動方式も高度な制御を可能とするタイプに発展する。クラッチ、トランスミッション、トランスファといった駆動力の伝達機能をボディの後方に移動させ、ファイナルドライブと一体化させたトランスアクスル4WDだ。メカニズムの配置を分散させることで、前後輪に加わる荷重配分を最適化させている。
 さらにトランスミッションも新開発。デュアルクラッチ方式としており、基本的には6速MTだが、自動的な変速操作が可能でクラッチペダルを踏む必要はない。ステアリングのパドルスイッチで操作する方法を取る。ランサーエボリューションXに採用されたツインクラッチSSTに近い機能で、ドライバーはクラッチペダルとシフトレバーによるギヤチェンジの操作から開放され、ステアリングに専念できる。
 このほか、ブレーキはブレンボ製になって制動力も抜群。横滑り防止装置もVDC-Rに発展し、スポーツドライビングを前提にしたメカニズムを盛り込んでいる。特定のサーキットでは、カーナビとの連動によってスピードリミッターの解除も可能。さまざまな点で、従来の国産スポーツカーの常識を覆す画期的なクルマに仕上がった。

日産 GT-R

SPECIFICATIONS

[代表グレード: GT-R]
■ 全長×全幅×全高: 4655×1895×1370(mm)
■ エンジン型式:VR38DETT型
■ 排気量:3799(cc)
■ 最大出力:480(ps)
■ 最大トルク:60.0(kg-m)
■ 定員:4(人)

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比の巻:ライバル研究

ブランド価値と希少性を武器に、高いリセールバリューが自慢の<IS F>
扱いやすいサイズに大排気量のエンジンを搭載した<M3>

VS レクサス IS F

レクサス IS F
リセールバリュー: 60〜67%

 ミドルサイズのレクサスISに、V型8気筒の5000ccエンジンを積んだスポーツモデルが<IS・F>だ。このエンジンは、レクサスLS600hのユニットからハイブリッドシステムを取り去ったもの。それでも最高出力は423馬力、最大トルクは51.5kg-mと強力だ。後輪駆動の2WDでもあり、<GT-R>ほどの性能ではないが、日本車では最大級の排気量とあって性能は抜群といえる。
 1か月の販売台数はわずか40台。その希少性にレクサスブランドの価値が加わり、3年後の下取査定は新車時の60〜67%と予測される。これはGT-Rに匹敵する水準だ。

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VS BMW M3

BMW M3
リセールバリュー: 55〜64%

 BMWの<M3>は、ミドルサイズに位置する3シリーズクーペをベースにした高性能モデル。エンジンはV型8気筒の4000ccで、最高出力は420馬力、最大トルクは40.8kg-mに達する。レクサス<IS・F>に比べると少し大人しい数値だが、ボディサイズを踏まえれば十分に高性能だ。そもそもレクサスIS・Fが投入された背景には、このM3があったと考えられる。扱いやすいミドルサイズのボディに大排気量のエンジンを搭載し、高性能なスポーツモデルに仕立てる手法は、古くから欧州メーカーが得意としていた。
 それだけに996万円という価格設定ながら、3年後の下取査定は新車時の55〜64%と高値が予測される。高価格であることは確かだが、その出費をある程度は売却に取り戻すことが可能だ。

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選の巻:オススメ乗り換えプラン

世界でも最高のコストパフォーマンスを誇る!!
オススメグレード
GT-R(\7,770,000)
★★★★★
オススメボディカラー
ホワイトパールクリスタルシャイン(\31,500) ★★★★★
合計 オススメオプションを装着した場合の
リセールバリュー
\7,801,500 56%〜70%
ガリバー自動車研究所所長

ガリバー自動車研究所
鈴木詳一 所長

 スーパーカーとして世界最高のコストパフォーマンスを誇るのが新型<GT-R>。0−100km/h加速3.6秒というのは新開発の3.8リッターV6ツインターボエンジンと4WDシステムの組み合わせにより実現されているが、777万円でこの性能が実現されているライバルはいない。また、安全性能・環境性能共に最新の技術が投入された、新世代のスーパーカーとして世界に誇れる一台です。先代のR34から大幅に価格はアップしたものの、性能的には納得の価格といって良い仕上がりです。スーパーカーというとフェラーリやポルシェなどが思い浮かばれますが、日本もこれだけのモデルをこの価格で作り出せるといういい見本となるでしょう。

極の巻:中古車購入には…

GT-Rはやっぱりスカイライン、という人にオススメの1台!
生産終了から5年が経過してもなお人気のモデル。
■ 先代R34も人気高騰中!

日産 スカイライン GT-R Vスペック2 Nur 2002年式

日産 スカイライン GT-R Vスペック2 Nur 2002年式
中古車相場:
600万円 〜 700万円
(2007/11現在)

 新型の<GT-R>は車名から<スカイライン>の文字が消えました。最後の<スカイライン・GT-R>となったのがこのNur仕様で、2002年に全国限定1000台が発売されました。ニュルブルクリンク24時間耐久レースや国内のスーパー耐久レースなどに使われているN1仕様エンジンをベースとして、ピストンやコンロッドの重量バランス均一化を図り、エンジンの高回転域における爽快な回転フィーリングにより磨きをかけた、スペシャルなモデル。さらに、ゴールドに輝くシリンダーヘッドカバーを採用し、特別仕様のエンジンであることが一目でわかるなど、ファンにはたまらない一台といえます。やっぱりGT-Rはスカイラインでなければ・・・・という貴兄におススメのGT-Rですが、生産終了から5年たった今でも当時の新車価格以上の値が付けられた貴重な存在です。

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