ステーションワゴン『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア

公然の秘密だったワゴンモデルの追加

 今からおよそ2年前、欧米、日本の各国でモーターショーが開催されるたび、様々なバリエーションの「シューティング・ブレーク」※コンセプトカーを出展していたミニ。もはや、公然の秘密となっていたミニのステーションワゴンモデルが、遂に正式発表となった。
 その名は「MINI Clubman(ミニ クラブマン)」。ハッチバック、コンバーチブルに続く、MINIで3つ目のボディタイプとなる。
 デビューは、ドイツ本国で今年の11月10日からとなる模様だ。日本におけるデビュー時期については、今のところ発表がない。

( ※英国で狩猟などに使われた高級ステーションワゴンに由来するネーミング )

『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア

意外なネーミング!?

 1960年代、当時のオリジナル「MINI」が、派生モデルとして、ボディ後半を延伸させ荷室を広げたステーションワゴンモデルを生産していた。2つのブランド毎に、グリル周りの処理などが異なる「モーリス・ミニ・トラベラー」「オースチン・ミニ・カントリーマン」の2種が存在したのは、MINIファンにはお馴染みの史実だろう。ミニ・ワゴンデビューのウワサは世界中のファンの間でも囁かれていたが、このどちらのネーミングを継承するかという点でも話題となっていたものだ。
 しかし新しいミニは、MINIの派生モデル「ミニクラブマン」のワゴン版として、1970年代から80年代初頭まで存在した「ミニクラブマン・エステート」の名前を継承した。

『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER  エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア

全長を24cm延伸

 さて、新型 ミニ クラブマンの概要を追って説明しよう。
 ミニ クラブマンのベースは、当然ながら06年に世界デビューを果たした新型ミニ。ホイールベースを8cm、全長を24cm延伸し、荷室と後席足元スペースを拡大し誕生した。そのため、4人乗りに加えてミニシリーズで初めて5人乗り仕様も設定される。
 通常の2ドアに加え、車体右側(※左ハンドル車の場合)に観音開き式のドア「クラブドア」(分割式ドア)を装備したのが、ミニクラブマン第1のハイライトとなる。

 そして第2の特長は、後部のドアにある。跳ね上げ式のハッチバックに対し、ミニ クラブマンでは後部ドアも左右に開く観音開き式となる。荷室容量は定員乗車時で260リッター。分割可倒式の後席をアレンジすることで、最大930リッターの容量を確保する。

『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER リアビュー

 さらに第3の特長はCピラーまわりの処理だ。かつてのオリジナルMINI「モーリス・ミニ・トラベラー」などが荷室周りにウッドフレームを配し、アウターヒンジ式のドアを装着しリア周りのデザイン的特長としていたが、新しい「ミニ クラブマン」でもここにアイキャッチを置いた。
 コントラスト・カラーと呼ばれ、ルーフカラーと同色となるのだ。ちなみに新型ミニ クラブマンではルーフ標準色をシルバーまたはブラックとしており、このいずれかがリアドア周りのカラーとなる。ただしルーフカラーはオプションでボディ同色とすることも可能となっており、その場合はCピラーとバンパー上部だけがシルバーかブラック仕上げとなる。

『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S 荷室

バリエーションは3タイプ

 ドイツ本国では、3つのバリエーションが展開される。ツイン・スクロール・ターボ付き1.6リッターエンジン搭載のスポーツモデル「MINI COOPER S Clubman」、1.6リッター・NAエンジン搭載の「MINI COOPER Clubman」、そして1.6リッター・ターボ付きコモンレール式直噴ディーゼルエンジン搭載の「MINI COOPER D Clubman」の3タイプだ。それぞれ6速MTと6速ATモデルが用意されている。
 前2機種は、既にハッチバックモデルの日本仕様「ミニ クーパー S」及び「ミニ クーパー」に搭載されお馴染みのユニットだ。ただし今回、ミニとしては初めてオートマチック・スタート・ストップ機能、ブレーキ回生システム、シフト・ポイント・インジゲーターなど、燃費向上や排ガス削減のための新たなシステムが追加されている点に注目したい (MT車のみ)。
 このシステムは08年モデルのミニ各車に搭載される模様だが、日本仕様への搭載は今のところ公式発表はない。
 ボディカラーは専用色の「ホット・チョコレート」を含む12色。インテリアカラーも4種、さらに5種のカラーライン、さらにクロス・レザーやフルレザーなどのシート素材と組み合わせることで、自分だけの個性的なインテリアとすることも可能だ。

『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER エクステリア
『MINI Clubman(ミニ クラブマン)』MINI Clubman COOPER S エクステリア

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代表グレード
MINI COOPER S Clubman(ドイツ仕様)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
3958x1683x1432mm
ホイールベース[mm]
2547mm
総排気量[cc]
1598cc
最高出力[ps(kw)/rpm]
175ps(128kW)/5500rpm
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
240Nm/1600-5000rpm
ミッション
6速MT
車両重量[kg]
1205kg(DIN)
定員[人]
4人
発売日(※ドイツ)
2007年11月10日
レポート
CORISM編集部
写真
BMWジャパン