衝撃の最終ラップ、ライコネンがフィジケラを抜く!

残り8周と言うところで、トップのライコネンが給油のためピットイン。2位フィジケラとの差はわずか10秒ほど。ピットインによるタイムロスが20秒ほどあるため、トップは再びフィジケラへ。

2位へと下がりコースインしたライコネンだが、再び鬼神の走りでトップのフィジケラを追い上げる。ライコネンのあだ名は「アイスマン」。フィンランド出身と、普段はシャイで大人しいイメージから付いたあだ名だが、走りは正反対。熱いモノを感じる。そして、フィジケラはリアタイヤのグリップ不足でペースが上げられない。二人の差は周回を重ねるごとに縮まり、ラスト2周で2秒ほどの差。そこで、フィジケラが周回遅れの処理に手間取り、ラスト2周の最終コーナーでフィジケラの直後に付ける。

そして、ラストラップの1コーナーでアウトから見事にフィジケラをパス。このままライコネンが逃げ切り、劇的な逆転優勝を飾った。2位はフィジケラで、3位にも終盤でウィリアムズ・BMWのマーク・ウェバーをパスしたアロンソ。4位ウェバー、5位バトン、6位クルサード、7位ミハエル、8位ラルフの順となった。

今年のベストレース、琢磨は後味の悪い結果に。

琢磨は今年1年の集大成とも言える結果で、コースアウト、接触、失格となんとも後味の悪いレースとなった。

しかし、それらを払拭するような走りを見せてくれたのが、1位のライコネンと3位のアロンソ。今年最も速かった二人が予選でのハンデをモノともせず快走し、そしてレースの醍醐味である追い越しを何度も演出してくれた。今年のベストレースといってもいい内容だった。

決勝結果は以下の通り。
尚、13位の佐藤琢磨はレース中の接触事故のペナルティとして決勝結果から抹消されている。

順位
カーNo.
ドライバー(国籍)
マシン
タイヤ
1
9
キミ・ライコネン(フィンランド)
McLarenMercedes
ミシュラン
2
6
ジャンカルロ・フィジケラ(イタリア)
Renault
ミシュラン
3
5
フェルナンド・アロンソ(スペイン)
Renault
ミシュラン
4
7
マーク・ウェバー(オーストラリア)
WilliamsBMW
ミシュラン
5
3
ジェンソン・バトン(イギリス)
B.A.RHonda
ミシュラン
6
14
デビッド・クルサード(イギリス)
RedBullCosworth
ミシュラン
7
1
ミハエル・シューマッハ(ドイツ)
Ferrari
ブリヂストン
8
17
ラルフ・シューマッハ(ドイツ)
Toyota
ミシュラン
9
15
クリスチャン・クリエン(オーストリア)
RedBullCosworth
ミシュラン
10
12
フェリペ・マッサ(ブラジル)
SauberPetronas
ミシュラン
11
11
ジャック・ビルニューブ(カナダ)
SauberPetronas
ミシュラン
12
2
ルーベンス・バリチェッロ(ブラジル)
Ferrari
ブリヂストン
13*
4
佐藤琢磨(日本)
B.A.RHonda
ミシュラン
14
18
ティム・モンテイロ(ポルトガル)
JordanToyota
ブリヂストン
15
20
リチャード・ドーンボス(オランダ)
MinardiCosworth
ブリヂストン
16
19
ナレイン・カーティケヤン(インド)
JordanToyota
ブリヂストン
17
21
クリスチャン・アルバース(オランダ)
MinardiCosworth
ブリヂストン
8
アントニオ・ピッツォニア(ブラジル)
WilliamsBMW
ミシュラン
16
ヤルノ・トゥルーリ(イタリア)
Toyota
ミシュラン
10
ファンパブロ・モントーヤ(コロンビア)
McLarenMercedes
ミシュラン
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達人プロフィール: CORISM編集部
職業:自動車情報サイト「CORISM」編集部
今ネットで最も注目される(自称)新進気鋭の自動車メディアサイト『CORISM』編集部。07年より日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員にも任命されるなど、着々とメディアとしてのパワーを拡大しつつあるのは確かだ。