コンペティションの世界でチューンナップされたエンジンを搭載
フォード・ジャパン・リミテッドは、モンデオのハイパフォーマンス・モデルであるモンデオST220を3月1日から全国のフォード販売会社を通じて発売すると発表した。
モンデオST220は、フォードの特殊車両開発部門SVE(現在フォード・チームRS)が、モンデオのエンジン、サスペンション、そしてブレーキを高度な技術で磨きあげたハイパフォーマンス・グランドツアラーである。
特徴としてはモンデオに搭載されているデュラテック V6 3.0DOHCエンジンをベースにレーシングの世界で培った技術で軽量化を行い、吸・排気効率の向上を図った点。これにゲトラグ社と共同開発した6MTとの組み合わせることにより、ST220のエンジンは最高出力226馬力を実現、時速0−100km/7.1秒の加速性能と、最高速は時速250kmを達成する。
このフォード・チームRSはモンデオに続いてフィエスタSTの発売も予定しており、量産モデルをベースにコンペティションの世界の技術を加えたモデルはこれからもヨーロッパを始め各国の市場に投入される模様。
メルセデスのAMG、BMWのMシリーズなどが、既存のモデルをベースとしてプレミアム・スポーツをリリースしている。ヨーロッパ・フォードにおいても、STシリーズがこのパターンとなるわけだ。ただ、AMGやMシリーズに比べSTシリーズは、肝となるエンジンパフォーマンスが226馬力とインパクトがないように思えるのだ。すでに、国産車でも3リッターでフツーに250馬力前後を出している時代だ。スペックだけで判断は難しいが、プレミアム性をアピールするには、少々弱いのでは? と、思えてならない。
とはいえ、モンデオのハンドリングはベースモデルはきわめて優秀。そこにスペシャルチューニングが施されているというのだから、ハンドリングやスタビリティの高さなどはとても楽しみでもある。FF車で3リッターという大柄なボディを、どこまで楽しく走らせてくれるのか期待は大きい。