BMW M5
M5

控えめながらも秘めた迫力をたたえた、現代版「羊の皮を被った狼」M5

M5

Mモデル伝統の左右4本出しのマフラーや、専用デザインのリアアンダースポイラ-などがM5の特徴

M5

究極の「駆け抜ける歓び」を実現するV10エンジン

M5

M5用新SMGには、11通りのギアシフト特性から選択できるドライブロジック機構も備える

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豪華かつ機能的なインパネ周り。オプションでM専用ヘッドアップディスプレイも選択可能。

M5

M5専用となるフロントサイドのエア アウトレット グリル

2004年秋、遂にあの「M5」が帰ってきた!

 人気のミディアムスポーティセダン、5シリーズをベースに、BMWハイパフォーマンスシリーズの頂点として君臨するM5。この秋のパリショーで、遂に4代目がお披露目となった。

 今回のM5は、量産モデルでは初となるV10気筒、排気量5リッターのエンジンを搭載。ダブルVANOS(可変バルブタイミング)や電子制御のスロットルバタフライ採用などにより、最高出力は実にリッターあたり100PSを超える507PS(373kw)、最大トルクは520Nmという圧倒的なパワーを誇る。なお、レッドゾーンも8,000rpm以上という高回転型エンジンとなっている。
このエンジンには新型の7速シーケンシャルトランスミッション「SMG」が組み合わされた。フロアのシフトのほかにステアリングにもハドルスイッチを設け、スムーズなシフトチェンジが実現可能であり、従来のSMGに比べてもシフト時間はおよそ2割早いものとなっている。一方でオートマチックモードも搭載され、快適なクルージングも可能である。

 さて、そのハイパフォーマンスを受け止める足回りも充実している。エレクトロニックダンパーコントロール(EDC)やダイナミックスタビリティコントロール(DSC)、大径アルミ製ツインピストンキャリパーを備える高性能ブレーキシステムなど、ベースとなった5シリーズをベースに、より進化させた独自の設計となっている。そのテストにあたり、ドイツの名門サーキット、ニュルブルクリンク(北コース)を一流のスポーツカー並みという約8分というタイムで周回したということからも、その性能は明らかである。
それでいて、外観上の変化はベースモデルに比べ、一見ごくわずか。しかしディテールを見比べればそのパフォーマンスを予感させるのに十分な迫力を秘めており、まさに「羊の皮を被った狼」の称号に相応しいものとなっている。

 これほどのハイパワー車を、4WDではなくFR(後輪駆動)で走らせる。そんなスペックを聞くだけでワクワクモノのハイパフォーマンスであり、車好きにとってもまたとない一台となるだろう。
ただし、今のところ日本での正式発売は未定となっている。1日も早い日本上陸を心待ちにしたいものである。

(※スペック等は全てドイツ仕様のデータ)

代表グレード
M5(ドイツ仕様)
ボディサイズ[mm](全長×全幅×全高)
4885x1846x1469
車両重量[kg]
1830
総排気量[cc]
4999
最高出力[ps(kw)/rpm]
507(373)/7750
最大トルク[kg-m(N・m)/rpm]
(520)/6100
ミッション
SMGIII(7速シーケンシャル)
10・15モード燃焼[km/l]
-
定員[人]
5
税込価格[万円]
-
発売日
-
レポート
徳田 透(編集部)