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ガリバー自動車流通研究所レポート

Vol.3 [2001年12月発行]

Gulliver 自動車流通研究所

自動車ユーザーの売却行動について
〜購入はわくわく感、売却は?〜
   メーカー、オークション企業の参入で「車買取専門店」への注目度は高まりつつあります。ガリバー自動車流通研究所では、車の売却、購買に際し、お客様が“感じていること”を調査し、ユーザーの動向を洗い出しましたが、そこには、わくわくするような大きなビジネスチャンスがみえてきました。
 今回は、自動車流通研究会の一員で買い取りビジネスに早くから注目されていた立正大学森田専任講師による見解もあわせて、「ユーザーの売却行動について」まとめさせていただきました。
  目次
  前所有車処分方法
車の購入経験と販売経験の対照的な違い
データから読み取れる課題
前所有車処分方法
 
前所有車処分方法
【ここでの注目ポイント】
 自動車ユーザーの62%は、「購入した店で下取り」をしてもらっています。つまりは、大半の人々はまだまだ購入と売却の行為が分離しておらず、売却は、購入の一部の機能として存在しているということがよみとれます。
 また、次回買い換え時の現有車の処分方法としては、62%の人々が「購入した店舗で下取り」と回答しており、「買取専門店で買い取り」は1.8%となっております。
「下取りよりも高く」の買取専門店のメッセージは、ユーザーに届いていないのでしょうか。
車の購入経験と販売経験の対照的な違い
 
車を購入する経験
車を購入する経験
車を手放す経験
車を手放す経験
 
 上記の結果を受け、車の売却・購入に関する意識調査結果を提示します。
 購入に関しては70%の人が楽しい・どちらかといえば楽しい経験であると返答しています。
 これに対し、車を手放す経験は大半の人が日常的出来事としてとらえ、時に苦痛な経験としてとらえられています。
 つまり、車を買うという行為はワクワク感をもたらすイベントであると受け止めている人が多いのに対して、手放す行為は、どちらかといえばネガティブにとらえているようです。
 ユーザーの志向は、購入、売却に関する情報収集の面でも違いが顕れています。
 購入に関しては、約30%の人が「非常に積極的である」「どちらかと言えば積極的」と回答しているに対し、売却に関しては、全体の17%にすぎませんでした。
販売条件自体に関する情報収集程度
販売条件自体に関する情報収集程度
査定条件自体に関する情報収集程度
査定条件自体に関する情報収集程度
 関連する情報で「リクルート」さんにより実施された調査もありますが、ここからは、
  ・価格に対するこだわりがない人が50%もいる。
  ・9割の人が売却の処分方法を1ヶ月以内に決定。
を読み取ることができました。
 つまり、車を買う行為は楽しい特別なイベントですから、色々な人に相談し、色々な情報を集めて時間をかけて検討するのに対して、車を手放す行為は購入に伴って発生する付随行動として、特に深く考えずに処分してしまっている人達が多いということが推論できます。
データから読み取れる課題
   62%の人々が購入した店で下取りをしているという結果が出た今回の調査ですが、
「なぜ買取店を利用しないのか」その理由を尋ねたところ
  @値引きとセットで条件がよくなる  41%
  Aディーラーの方が信頼できる  25%
  B面倒くさい  21.6%
といった理由が浮かびあがってきました。
 つまりユーザーには手間をかけずに安心して処分したいという意向が強いようです。
 
買取り専門店で査定しない理由
買取り専門店で査定しない理由
   今回の調査結果を受けて、ガリバー自動車流通研究所では、保有車を売却するユーザーが手間をかけて何軒も店舗を回って条件をつめるなどといったことは考えにくく、いまの段階で多くのユーザーは、買取専門店を含めた売却先候補の中から気になるところをせいぜいて3つぐらいまで比較する、あるいは手軽な自分の近くのエリアで車の売却先を探すというようになるのではないかと考えました。
 もし、そうであれば
  ・自動車ユーザーが売却を意識した時に、真っ先に思い浮かぶ選択肢になること
  ・自動車ユーザーにとって安心して利用できる身近な場所になること
ということが、買い取りビジネスにとって重要な要素になるといっても過言ではないと思います。
 ガリバーでは、現在89.2%である(プロトコーポレーション調べ)認知率を高め、サービスの向上を今後も続けて参ります。
  【森田講師見解】
 
 消費者が生涯に購入する商品の中で、自動車は住宅に次いで高額な商品のひとつです。当然、消費者は慎重かつ能動的にクルマの購買意思決定をおこなっているものと考えられます。
 しかし、消費者にとっての盲点は購入ではなく売却にあるようです。普及率が高く成熟した自動車市場の場合、購入の多くは買い替えであり、下取りなどの保有車処分が伴います。
 ところが、消費者は新車の値引きを獲得することには熱心であるのに、下取り条件については鈍感であることが調査によって裏付けられました。時に数十万円から数百万円もする大事な資産である保有車をほとんど言い値で売り渡していることになります。これまではディーラーにお願いして「下取ってもらう」といった感覚があったことは否めません。
 しかし、買い取り専門店のような新しい業態によって、売却先の選択肢が増えました。これは消費者にとって有利な変化です。変化は当然ビジネスチャンスを生みます。最終的に消費者の支持を得るプレイヤーは誰なのか、今後数年間の動向に注目したいと思います。
森田講師写真
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